世界の食は奥深い!でも…これだけは無理!日本人の口には合わない海外の料理7選

海外の料理 雑記
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海外旅行の大きな楽しみの一つ、それは現地の美味しい料理との出会いですよね。しかし、世界は広く、私たちの想像をはるかに超える食文化が存在します。

現地ではごく普通に、むしろ「ごちそう」として愛されているにもかかわらず、多くの日本人が「これだけは無理!」と叫んでしまうような、衝撃的な料理があるのも事実です。

今回は、そんな「日本人の口には合わない海外の料理」を7つご紹介します。なぜそれらの料理が生まれ、現地で愛されているのか。そして、なぜ多くの日本人にとっては受け入れがたいのか。その背景にある食文化の違いにも迫ってみましょう。

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ハカール(アイスランド) – 強烈なアンモニア臭との闘い

ハカール

◆どんな料理?
極寒の地アイスランドで食される、サメの肉を発酵させた伝統的な保存食です。かつてはバイキングたちの貴重なタンパク源でした。そのままで食べるほか、お酒のつまみとして親しまれています。

◆調理法
グリーンランドシャークなどのサメの肉には、尿素やトリメチルアミンオキシドといった毒素が含まれており、そのままでは食べられません。そのため、数ヶ月間地中に埋めるか、塩漬けにして発酵させ、毒素をアンモニアに分解します。その後、数ヶ月間吊るして乾燥・熟成させて完成です。

サメの肉

◆日本人がダメな理由
最大の理由は、その強烈なアンモニア臭です。発酵の過程で生まれるこの臭いは、日本の「くさや」や納豆の比ではなく、多くの人が「公衆トイレのよう」と表現するほど強烈。発酵食品に慣れ親しんだ日本人でさえ、この刺激的な臭いには顔をしかめてしまうでしょう。口に入れた後の、鼻にツンと抜ける感覚も独特です。

カース・マルツゥ(イタリア) – 生きたウジ虫と共に味わうチーズ

カース・マルツゥ

◆どんな料理?
イタリアのサルデーニャ島に伝わる、羊の乳から作られるチーズ「ペコリーノ・サルド」の一種。その最大の特徴は、生きたチーズバエの幼虫(ウジ虫)が入っていることです。「世界で最も危険なチーズ」として知られ、現在は法律で生産・販売が禁止されていますが、伝統の味として今なお地元で作り続けられています。

◆調理法
ペコリーノ・サルドの表面を削り、チーズバエが卵を産み付けやすい状態にします。孵化した幼虫はチーズを食べながら内部で活動し、その消化液がチーズの脂肪を分解。これにより、チーズは非常にクリーミーで柔らかくなり、独特の風味が生まれます。

カース・マルツゥ

◆日本人がダメな理由
理由は言うまでもなく、生きた虫を食べることへの生理的な嫌悪感です。日本では、食材の鮮度や見た目の美しさが非常に重視されます。そのため、ピチピチと跳ねる幼虫ごとチーズを口に運ぶという食文化は、日本の衛生観念や美意識とは相容れないものです。

生きた虫を食べることに対しての生理的な嫌悪感は多くの日本人の共通認識ですが、それでも日本人は海外から見ると「生食好き」としてかなり有名です。
例えば生卵や生魚、ユッケなどは海外から見るとかなり特異な食習慣のようです。
また、ピチピチと跳ねる幼虫こそ食べませんが、ピチピチと跳ねるシラスはおいしく食べますよね。

バロット(フィリピン) – 孵化直前のヒナを食す衝撃

バロット

◆どんな料理?
フィリピンや東南アジア諸国で広く食べられている、孵化直前のアヒルの卵を茹でたものです。栄養価が非常に高く、滋養強壮に良いとされ、屋台などで気軽に売られています。

◆調理法
受精したアヒルの卵を14日〜21日間温め、ある程度ヒナが形成された段階で茹でます。食べる際は、殻の上部に穴を開けて中のスープをすすり、その後、塩や酢で味付けをしてヒナや黄身を食べます。

バロット

◆日本人がダメな理由
最大の理由は、その衝撃的な見た目です。殻を割ると、小さな羽やくちばし、骨などが形成されたヒナの姿がはっきりと見えてしまいます。日本では「命をいただく」という感謝の気持ちは大切にしますが、ここまで生命の形が明確なものを食べる習慣はありません。また、軟骨や羽のジャリジャリとした独特の食感も、多くの日本人にとって受け入れがたいようです。

フライドオレオ(アメリカ) – 甘さの限界突破!罪悪感MAXの揚げ菓子

フライドオレオ

◆どんな料理?
アメリカのステート・フェア(州の祭り)などで絶大な人気を誇るB級グルメスイーツ。国民的お菓子であるオレオクッキーを、甘い衣で揚げたハイカロリーな一品です。

◆調理法
ホットケーキミックスのような甘い生地でオレオをたっぷりと包み込み、熱した油でキツネ色になるまで揚げます。仕上げに粉砂糖をこれでもかと振りかけて完成です。

フライドオレオ

◆日本人がダメな理由
「甘いものを、さらに甘い衣で揚げ、甘い砂糖をかける」という、甘さの足し算に抵抗を感じる日本人が多いでしょう。日本の繊細で上品な甘さのスイーツとは対極にある、脳天を突き抜けるような直接的な甘さと、背徳感すら覚えるカロリーの高さに「くどい」「胸焼けがしそう」と感じてしまいます。「お菓子を揚げる」という発想そのものに馴染みがないことも、受け入れがたい一因です。

カエル肉(フランス/東南アジアなど) – 美味しいと聞いても越えられない壁

グルヌイユ

◆どんな料理?
フランス料理の高級食材として、また中華料理や東南アジアでは庶民的な食材として、世界中で広く食べられています。味は鶏のササミに似て非常に淡白で、美味しいと評判です。

◆調理法
調理法は多彩で、フランスではニンニクとパセリでソテーする「グルヌイユ」が有名です。アジア圏では唐揚げやスープ、炒め物などにして食べられます。

◆日本人がダメな理由
味ではなく、「カエルを食べる」という行為そのものへの強い先入観が最大の理由です。日本ではカエルは食材というよりも「田んぼにいる生き物」という認識が一般的で、「ゲテモノ」というイメージが根強くあります。調理されてもなお、骨格の残る足の形が生前の姿をリアルに連想させ、心理的な抵抗感を拭い去ることが難しいのです。

サルミアッキ(フィンランド) – 甘くてしょっぱい「世界一まずい飴」?

サルミアッキ

◆どんな料理?
「フィンランド人の魂」とまで言われるほど、現地で絶大な人気を誇る国民的なお菓子です。黒い色をしたグミやキャンディーのような見た目で、スーパーやキオスクなど、どこでも手に入ります。

◆調理法
原料は、薬草としても知られるリコリス(甘草)。これに塩化アンモニウムを加えて作られます。この塩化アンモニウムが、サルミアッキの独特な味の決め手です。

サルミアッキ

◆日本人がダメな理由
日本人にとって全く馴染みのない「塩化アンモニウム」の味が、受け入れられない最大の要因です。甘いはずのお菓子なのに、強烈な塩味と舌が痺れるような独特の風味が口いっぱいに広がります。多くの日本人はこれを「ゴムタイヤの味」「薬の味」と表現します。甘いか、しょっぱいか、はっきりした味を好む日本人の味覚からすると、この甘くてしょっぱくて薬のような複雑な味は、脳が混乱する感覚に陥るでしょう。

マーマイト(イギリス) – 愛か憎しみか、国民を二分する味

マーマイト

◆どんな料理?
イギリスやオーストラリア(ベジマイトとして知られる)で、トーストに塗るスプレッドとして国民的な人気を誇る発酵食品です。「Marmite: Love it or hate it(マーマイト:大好きか、大嫌いか)」というキャッチコピーがあるほど、現地でも好みがはっきりと分かれます。

◆調理法
ビールの醸造過程でできる副産物、ビール酵母を主原料として濃縮して作られます。粘り気のある黒いペースト状で、ビタミンB群が非常に豊富です。

◆日本人がダメな理由
醤油や味噌など、同じ発酵食品に慣れている日本人でも驚くほどの、非常に濃厚な塩辛さと独特の香りが特徴です。ほんの少量でも口の中に強烈な味が広がり、その味はよく「醤油と味噌を煮詰めて、さらに塩を加えたような味」と表現されます。日本の「ご飯ですよ」のような感覚でパンに塗ると、その味の強さに衝撃を受けること間違いなしです。

なぜ日本人の口に合わないのか? – 食文化の壁

食文化の壁

これらの料理が日本人に受け入れられにくい背景には、いくつかの共通した理由があります。

  • 食材への固定観念: カエルや昆虫など、日本では「食材」と認識されていないものへの強い抵抗感があります。
  • 味覚経験の違い: サルミアッキの「塩化アンモニウム」のように、日本の食生活ではまず経験することのない味覚には、本能的に拒否反応を示してしまいます。
  • 過剰さへの抵抗: フライドオレオのように、甘さやカロリーが度を越していると感じるもの。繊細な味のバランスを重視する日本人の感覚とは異なります。
  • 衛生観念と見た目: 生きた虫やヒナの姿など、食材の見た目を重視し、衛生観念が厳しい日本の食文化とは相容れない要素が強い料理があります。
  • 「UMAMI(旨味)」の欠如: 日本食の根幹にある「旨味」という概念が、これらの料理には少ない、あるいは全く異なる形で存在するため、美味しいと感じにくいのかもしれません。

まとめ

キビヤック

世界には、私たちの知らない多種多様な食文化が根付いています。今回紹介した料理は、日本人にとっては衝撃的かもしれませんが、その土地の歴史や気候風土から生まれた、人々にとっては大切な「故郷の味」です。

海外を訪れた際には、怖いもの見たさで挑戦してみるのも旅の醍醐味かもしれません。ただし、無理は禁物です。現地の食文化に敬意を払いつつ、自分の舌と相談しながら、世界の食の奥深さを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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