【なぜ?】ラブブ人気失速の真相。2兆円が消えた株価急落と転売バブル崩壊の裏側を徹底解説

ラブブ 雑記
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「最近、雑貨店やSNSで見かける、あのウサギの耳とギザギザの歯を持ったキャラクターは何?」

そう思っている方も多いのではないでしょうか。彼(彼女)の名前は「ラブブ(LABUBU)」。香港のアーティスト、カシン・ロン氏が生み出したキャラクターで、製造元である中国の玩具メーカー「POP MART(ポップマート)」のフィギュアが世界的なブームを巻き起こしました。

BLACKPINKリサ

いたずら好きでキュートながら、どこかミステリアスな魅力を持つラブブは、BLACKPINKのリサさんやベッカム氏といった海外セレブがバッグチャームとして愛用したことで人気が爆発。ファッションアイテムとして「マストハブ」な存在となり、品薄状態が続きました。

しかし、その熱狂も束の間。近頃では「人気が失速した」「ブームは終わった」という声を耳にします。実際に、POP MARTの株価は急落し、8月の最高値から時価総額が約1兆9200億円も失われるという衝撃的な事態も起きています。

一体、ラブブに何が起こったのでしょうか?ここでは「人気失速」の真相を、3つの大きな理由から紐解いていきます。

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兆候は株価急落と転売価格の暴落

「人気失速」という言葉が現実味を帯びたのは、POP MARTの株価が4月以来の大幅な下げを記録したことでした。大手証券会社のJPモルガン・チェースが投資判断を引き下げたことも、市場の不安を煽りました。

アナリストは「現在の株価は完璧な状態を織り込んでおり、少しでもネガティブなニュースが出れば下落につながる」と指摘。まさにその言葉通り、中国の二次市場(転売市場)でラブブの価格が下落しているというニュースが、株価急落の引き金の一つとなったのです。

「人気失速」を招いた3つの大きな理由

では、なぜこのような状況に陥ったのでしょうか。原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っています。

理由①:転売バブルの崩壊 ―「手に入らない」神話の終焉

転売バブルの崩壊

今回の騒動の最も大きな原因が、転売市場のバブル崩壊です。

これまでラブブは、その人気に対して生産数が少なく、「欲しくても手に入らない」状態が続いていました。この希少性が転売価格を高騰させ、定価の数倍、数十倍で取引されることも珍しくありませんでした。

しかし、2025年6月頃、製造元のPOP MARTが商品を大量に市場へ供給します。これにより需給バランスは一気に崩れ、ダムが決壊するように転売価格が暴落しました。

暴落
  • 転売業者: 利益を見込んで商品を買い占めていた転売業者は、大きな損失を被りました。
  • 消費者: 異常な高値で買う必要がなくなり、市場は沈静化しました。

この「手に入らない」という希少価値こそが熱狂の源泉だったため、その神話が崩れたことで「ブームが去った」という印象が強く広まったのです。

理由②:過熱した期待の反動 ― 投資家たちの冷静な視線

株価は、現在の企業の価値だけでなく、「将来どれだけ成長するか」という期待値も反映します。ラブブの熱狂的なブームは、POP MARTの株価を押し上げる大きな要因でした。年初来で株価が180%以上も値上がりしていたことが、その期待の大きさを物語っています。

しかし、転売価格はブームの熱量を測る「温度計」のようなものです。その温度計の針が急激に下がったことで、投資家たちは「ラブブの成長神話は終わるかもしれない」と判断しました。

過熱しきっていた期待が冷め、冷静な視線に戻った結果、「今の株価は高すぎる」と判断した投資家たちが一斉に株を売却し、株価の急落につながったのです。

理由③:ブームの火付け役「セレブ効果」の光と影

セレブ効果

ラブブ人気に火をつけたのは、間違いなく海外セレブの影響でした。彼らがファッションの一部として取り入れたことで、ラブブは単なるフィギュアから「トレンドアイテム」へと昇華しました。

しかし、トレンドには必ず「旬」があります。次々と新しい流行が生まれるファッションの世界では、一つのアイテムが永遠にトレンドの最前線に居続けることは困難です。

セレブ発のブームは爆発力が大きい一方で、熱しやすく冷めやすいという側面も持っています。ブームが落ち着き、トレンドに敏感な層が次のアイテムへと関心を移したことも、「失速感」の一因と言えるでしょう。

では、ラブブの人気は本当に終わったのか?

ラブブ人気

「株価が下がり、転売価格も暴落したなら、もう人気はないんだね」と思うのは、少し早いかもしれません。

今回の現象は、「投機的なバブル」が終わったのであり、ラブブ本来のファンが全員いなくなったわけではありません。むしろ、本当にラブブのデザインや世界観が好きなファンにとっては、おかしなプレミア価格が消え、適正な価格で商品を手に入れやすくなる「正常化」と捉えることもできます。

企業側もクリスマス商戦に向けた新商品の投入を計画しており、ブームの次を見据えています。

まとめ

ラブブ

今回のラブブを巡る「人気失速」騒動をまとめると、以下のようになります。

  • 人気失速の正体: 主に「転売市場のバブル崩壊」と、それに伴う「株価の急落」を指す。
  • 直接的な原因: POP MARTが供給量を増やしたことで「希少価値」が薄れ、転売価格が暴落した。
  • 市場への影響: ブームの熱狂が冷めたと判断した投資家が株を売却し、時価総額が約2兆円弱も失われた。
  • 今後の見方: 投機的なブームは終焉したが、キャラクター本来のファンは残っている。今後は、一過性の熱狂ではなく、持続的な人気を築けるかが焦点となる。

一世を風靡したラブブ。これからは、より純粋なファンに支えられ、新たなステージへと向かっていくのかもしれません。

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