大阪万博が始まりましたが、連日トラブルも続いているようです。
過去に開催された歴代万博も実は事件だらけで、裏側では、思わず耳を疑うようなトラブル、予想外の騒動、制御不能な混乱が巻き起こっていたのです。
今回は、そんな「夢の裏に潜む悪夢」とも言える、「歴代万博の“衝撃トラブル4選」を一挙ご紹介します。
あなたの知らない“本当の万博”が、ここにあります。
【地獄の大行列】大阪万博、まさかの“パニック混雑”!
1970年、日本で初めて開催された大阪万博。国民が熱狂し、国を挙げて盛り上がった一大イベント…のはずが、その熱狂が「暴走」しました。
開幕初日から人・人・人の嵐。最大83万人/日という狂気の記録!

万博期間中、なんと延べ6,400万人以上が来場しました(当時の日本の人口にほぼ匹敵)。
特に人気のパビリオンでは入場待ち時間が数時間に及び、人が押し寄せすぎて通路が完全に機能しなくなり、一時「身動きが取れない」レベルの混雑が発生しました。
中には、将棋倒しになりそうになった危険な場面もあり、急きょスタッフが誘導を強化したり、整理券制に切り替えたりして対応したと言われています。
アメリカ館やソ連館には数時間待ちの行列、炎天下で倒れる人も

アメリカのアポロ計画で採取された「月の石」が展示されたアメリカ館は、当時の目玉のひとつでした。初公開されたこともあり、連日5~6時間待ちの大行列となたのです。
あまりの人気に「見られない」とキレて暴れる人や、列に無理やり割り込む人も現れ、警備が強化されました。
ソ連館でも宇宙開発技術の展示が行われ、「世界で初めて人類を宇宙に送り込んだ国」として実物大のソユーズ宇宙船の模型展示などが人気を博し、アメリカ館と同じくらいの行列が連日続いていました。
特に8月には1日に数十人単位で倒れる人がいたようです。当時は「熱中症」とか「水分補給」とかいった概念がなかったから大変だったでしょう。
外国パビリオンでのトラブル

一部の海外パビリオンでは、文化の違いなどでトラブルになることも。たとえば:
- 展示物に触れてはいけないのに、無断で触って怒られる
- 通訳が足りず、言葉が通じない → 苛立ちから揉め事に発展
特に混雑時にはちょっとした誤解が騒動に発展しやすく、警備スタッフがピリピリしていたという記録も残っています。
今では民度が高いと言われる日本人ですが、当時はかなり好き放題していたようですね。それが国の元気さとも関係していたのかもしれませんが。
【展示ゼロ!?】ミラノ万博が“未完成のまま”強行開幕!
2015年のミラノ万博では、信じがたい“手抜き劇場”が開幕と同時に始まりました。
建設の遅れと汚職スキャンダル

開催前から会場建設の遅れが大問題に。多くのパビリオンがギリギリ完成、あるいは一部未完成のままオープンしました。
その背景には、建設契約に絡む汚職事件があり、関係者が逮捕されるなど大きな政治問題になりました。結果的に「準備不足の象徴」として批判されることになりました。
開幕初日に大規模デモ&暴動

5月1日の万博開幕日には、反万博を掲げるデモ(No Expo運動)がミラノ市内で行われ、一部が暴徒化しました。
過激派グループが車を燃やしたり、店舗を破壊するなどして、警察と衝突。市街地で火災やガラス破損などの被害が出て、テレビでも大きく報道されました。
彼らは「こんな巨大イベントに金を使うなら、貧困や雇用に使え!」と主張していました。汚職問題もあったからなおさらです。
維持費と万博後の廃墟問題

万博終了後、広大な会場跡地の活用方法が定まらず空き地化しました。数年にわたって再利用計画が二転三転し、「万博後の廃墟問題」と呼ばれました。
これはミラノ万博に限らず多くの開催国で問題になっています。
【空前の赤字ショー】ハノーバー万博、“失敗の象徴”に!
2000年、ドイツが威信をかけて開催したハノーバー万博。しかしその結果は――大惨事。
予想入場者4,000万人 → 実際は半分以下の約1,800万人

入場者が当初の見込みの半分以下となりました。主な原因は下記の3つです。
- 入場料が高かった(大人1日券で約40ユーロ=当時のレートで4,000円以上)
- 内容が難解で「楽しくない」「子どもが飽きる」などの声も
- ヨーロッパでは夏休み中の家族旅行が分散し、万博優先にならなかった
内容が難解になってしまったのはドイツらしいといえばドイツらしいですね。
「万博に未来を見た者は、現実に叩き落とされた」とまで言われるその結果。「万博史上最大の黒歴史」とされています。
ただ、持続可能性(サステナビリティ)を初めて真正面から取り上げた万博としては意義があり、「SDGs以前のSDGs的なテーマ」とも評価されています。
すこし先進的すぎたのかもしれません。
【偽チケット大流通】上海万博、入場口で大混乱!
2010年・上海万博――中国が国の威信をかけて開催した、「史上最大規模の万博」として成功しましたが、裏ではカオスの入り口が広がっていました。
「都市美化」の名のもとに強制移転・取り壊し

会場建設のために、何千世帯もの住民が強制的に立ち退きとなりました。歴史的建築や下町エリアが取り壊されたことで、「文化破壊だ」と国際的にも批判されることとなりました。
また、ホームレスや路上生活者が「万博の印象を悪くする」として一時的に都市から排除されたという噂もでました。
インターネットや街頭で偽チケットが大量に出回る。

上海万博は人気すぎてチケットの入手困難な日が多く、偽チケットを掴まされた人が大量に発生しました。
偽チケットは、ネット経由のネットオークションや個人売買で販売されました。中にはツアー客全員が会場に入れず、大騒動になったケースもありました。
偽チケット印刷で逮捕され、実刑判決もでたようです。
中にはダフ屋が関係する犯罪グループも関与していた疑いも。

特定日のチケットや人気パビリオンの事前整理券が高額転売される事件が多発しました。これには、組織的なチケット転売グループが関係していたようで、後日摘発されました。
「夢を買ったはずが、詐欺にあった」。巨大イベントの裏に潜む“ダークマーケット”が浮き彫りになった事件でした。
まとめ:万博は「夢の国」ではない?
万博と聞くと、多くの人が希望・技術・未来を思い浮かべるかもしれません。
しかし、過去を振り返ればそれはトラブルの祭典でもあったのです。
2025年に再び日本で開催されている「大阪・関西万博」
連日、トラブルが続いている大阪万博は将来どんな万博として語り継がれることになるのでしょうか?
その成否は、過去の教訓をどう活かすかにかかっています。
あなたは、未来の光を見るか、あるいは…またしても混乱の渦に巻き込まれるのか。
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