お笑い芸人が言う「裏回し」とは?番組進行を操るひな壇の天才たちと上手い芸人を紹介

裏回し 芸能ニュース
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バラエティ番組を見ていると、芸人さん同士のトークで

「あの人の裏回しがすごい」
「裏回しのおかげで助かった」

といった言葉を耳にすることがありませんか。

なんとなく「番組を回しているんだろうな」と想像はついても、司会進行を務めるメインMCと何が違うのか、具体的に何をしているのか疑問に思う方も多いでしょう。

話題のワダイでは、お笑い用語である「裏回し」とは一体何なのか、なぜその役割が必要不可欠なのか、そして裏回しが圧倒的に上手い芸人たちについて論理的に解説します。

この視点を知ると、バラエティ番組の見方が劇的に変わります。

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お笑い芸人がよく口にする「裏回し」とは一体何なのか?

裏回し

「裏回し」とは、番組のメインMC(司会者)ではない出演者、主にひな壇に座っている中堅芸人などが、トークの展開や番組の進行を陰からサポートし、場を円滑にコントロールする技術やその役割のことを指します。

表の進行役であるメインMCが台本に沿って番組全体を進行し、企画を成立させる「ディレクター」のような立場だとすれば、裏回しは現場の空気を読み、笑いの量を最大化する「現場監督」「司令塔」のような立場です。

自分が前に出て目立って笑いを取るだけではなく、一歩引いた客観的な視点で共演者の魅力を引き出したり、トラブルを笑いに変えたりする、極めて高度なスキルが要求されるポジションです。

なぜバラエティ番組に「裏回し」の役割が必要なのか?

バラエティ番組

メインMCがいるにも関わらず、なぜ裏回しという役割が必要なのでしょうか。それには、現代のバラエティ番組における構造的な理由が関係しています。

ひな壇には、若手芸人、アイドル、俳優、文化人など、お笑いのスキルも経験値もバラバラなゲストが多数座っています。メインMCは番組を時間通りに進めるタスクを抱えているため、ひな壇の細かな空気の変化や、ゲスト一人ひとりのポテンシャルにまで完全に気を配ることは物理的に不可能です。

そこで、裏回しの出番となります。裏回し芸人は主に以下の4つの重要な役割を担っています。

1. 埋もれているゲストへの「パス出し」

口数が少ないゲストや、まだ一度も発言していない出演者に対し、「そういえば〇〇ちゃんも似たような経験あるんじゃない?」などと自然な形で話を振り、見せ場を作ります。

2. スベった時の「通訳」と「処理」

独特な感性を持つ若手芸人のボケがスタジオの空気に合わずスベってしまった時や、アイドルの発言の意図が伝わりづらかった時に、的確なツッコミを入れたり、「つまりこういうことだよね」と分かりやすく翻訳したりします。これにより、ただの放送事故が「笑い」へと昇華されます。

3. 脱線したトークの「軌道修正」

トークが盛り上がりすぎて本来の企画やテーマから大きく逸れてしまった際、メインMCが無理やり戻そうとすると白けてしまうことがあります。

裏回しが自然な相槌や一言で話をまとめ、台本上のルートに違和感なく戻す役割を果たします。もしくはオチをつけてトークにひと段落つけたりします。

4. メインMCの負担軽減と悪者の引き受け

番組の展開上、誰かが汚れ役になったり、少しキツいツッコミを入れなければならない場面があります。メインMCがそれをやると角が立つ場合、裏回しが自らそのポジションを引き受け、番組全体のバランスを保ちます。

裏回しがいる番組といない番組、どう違うのか?

裏回しがいる番組

裏回しができる芸人が「いる」「いない」かで、番組のクオリティや視聴後感には天と地ほどの差が生まれます。

裏回しが「いない」場合

裏回しがいないひな壇は、各々が自分の見せ場だけを狙う個人戦になりがちです。前のめりな芸人だけが喋り続け、声の小さいゲストの面白いエピソードは埋もれてしまいます。

また、誰かがスベったり変な空気になったりした際、誰もフォローできないため、変な沈黙が流れたり、メインMCが処理に追われて番組のテンポが悪くなったりします。結果として「一部の人は目立っていたけれど、全体としてはゴチャゴチャしていて面白くなかった」という印象になりやすいです。

裏回しが「いる」場合

裏回しが機能している番組は、まるでよく練られたチームスポーツのようになります。

カオスな状況や想定外のハプニングが起きても、裏回しが的確なツッコミや言葉の整理を行うため、すべてが計算されたコントのような「笑い」に変換されます。

全員に見せ場が均等に行き渡り、番組全体のテンポが非常に良くなるため、視聴者はストレスなく笑い続けることができます。「今日のひな壇は全員面白かったな」と感じる時、そこには必ず優秀な裏回しが存在しています。

誰もが認める!裏回しが圧倒的に上手い芸人たち

ここでは、テレビ業界で「裏回しの達人」として高く評価されている芸人を、それぞれのプレースタイルとともに紹介します。

陣内智則(的確な通訳とスベり回収型)

陣内智則

裏回しを語る上で絶対に外せないのが陣内智則さんです。ひな壇にいる際、他の芸人が分かりにくいボケをした時や、独特の空気が流れた瞬間に、誰よりも早く、そして視聴者が思っていることを寸分違わず言語化してツッコミを入れます。

スベった空気を瞬時に爆笑に変える「通訳」としての能力は業界トップクラスであり、MCからも共演者からも絶大な信頼を得ています。

麒麟・川島明(冷静な場の整理とキラーパス型)

麒麟・川島明

現在は朝の帯番組のメインMCとして活躍されていますが、そこに至るまでのひな壇での裏回し能力は群を抜いていました。

低いトーンでの冷静な一言で暴走するトークをストップさせたり、見失われがちなゲストの小さなボケを拾い上げて大きな笑いに変えたりする技術は秀逸です。また、共演者が最も生きるタイミングで的確なパスを出す、優秀な司令塔タイプの裏回しです。

バイきんぐ・小峠英二(万能な受け身と爆発力型)

小峠英二

小峠英二さんは、自らが強烈にいじられることで場を盛り上げることもできれば、周りのボケに対して的確なトーンと声量でツッコミを入れることもできる万能型の裏回しです。

特に、若手芸人やアイドルからの無茶振りや失礼な発言に対しても、不快感を与えずに全力でツッコんで笑いに変える包容力と瞬発力は、現代のバラエティ番組に欠かせない存在となっています。

FUJIWARA・藤本敏史(ガヤからの強制着火型)

藤本敏史

少し特殊なタイプですが、ひな壇から絶え間なくガヤ(合いの手やヤジ)を飛ばし続けることで、スタジオの温度を強制的に上げる役割を果たします。

藤本さんがガヤで先陣を切ることで、他の若手芸人が前に出やすい空気を作ったり、静かなゲストの言葉を拾って広げたりと、独自のスタイルで裏回しを行っています。

まとめ

芸人が口にする「裏回し」とは、単なる目立ちたがり屋ではなく、番組全体を俯瞰し、共演者を活かし、笑いの総量を底上げする非常に利他的で知的な役割です。

今回紹介したような裏回し芸人が、ひな壇のどこに座り、誰のどんな発言を拾って、どのようにメインMCをサポートしているのか。

その視点を持ってバラエティ番組を観てみると、今までとは全く違う笑いの構造が見えてきて、テレビがさらに面白くなるはずです。

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