安福久美子(69)逮捕、26年の「逃走」劇。動機は「同級生」への一方的な色恋沙汰か？

26年もの長きにわたり未解決だった「名古屋市西区主婦殺害事件」が、2025年10月、突如として動きました。殺人の疑いで逮捕されたのは、安福久美子容疑者（69）。

なぜ今、逮捕に至ったのか？そして、長年謎に包まれていた犯行動機とは何だったのでしょうか。

話題のワダイでは、事件の詳細と、安福久美子容疑者と被害者家族との驚くべき関係性、そして26年間の「逃走」生活について、現在わかっている情報から深掘りします。

26年の時を経て…安福久美子容疑者の逮捕と事件の概要

まずは、多くの人々を震撼させた事件の概要と、逮捕に至るまでの経緯をみていきましょう。

事件が起きたのは1999年11月13日。愛知県名古屋市西区のアパートで、主婦の高羽奈美子さん（当時32歳）が、首などを刃物で複数回刺され、血を流して亡くなっているのが発見されました。

当時、部屋にはまだ2歳だった長男がいましたが、幸いにも無事でした。

現場には犯人のものとみられるB型の血液（DNA）や指紋、24cmの靴跡（韓国製）などが残されていました。しかし、捜査は難航し、事件は長らく「未解決事件」として扱われてきました。

事件発生から約26年。事態が急変したのは2025年10月30日のことでした。

安福久美子容疑者が自ら警察署に出頭したのです。

実は警察は、今年に入り捜査線上に浮上した安福容疑者に複数回事情聴取を行っていました。当初、彼女はDNA鑑定を拒否していましたが、10月になって一転して応じました。

その結果、現場に残されていたDNA型と、安福容疑者のDNA型が一致。これが逮捕の決定打となりました。

安福容疑者は警察の調べに対し、「あっています」と容疑を認めています。

今回の逮捕で最も衝撃的だったのは、安福久美子容疑者と被害者家族との関係性です。

捜査関係者によると、安福容疑者と、殺害された高羽奈美子さん本人とは、面識がなかったとみられています。

では、なぜ面識のない奈美子さんが狙われたのでしょうか？その鍵を握るのは、奈美子さんの夫・悟さん（69）でした。

なんと、安福久美子容疑者は、被害者の夫である高羽悟さんの高校時代の「同級生」だったのです。

二人は同じソフトテニス部に所属。悟さんの証言によれば、二人の間には単なる「同級生」以上の接点がありました。

✅️　高校時代、安福容疑者から告白を受けていた（悟さんは断った）。

✅️　バレンタインにチョコレートをもらったことがある。

✅️　事件の前年（1998年）、OB会で再会し、悟さんが結婚したことを伝えていた。

面識のない妻を、残忍な手口で殺害する。その動機が、夫・悟さんへの一方的な好意、あるいは告白を断られたことへの逆恨みといった「色恋沙汰」であった可能性が、非常に濃厚になってきました。

OB会での再会がなければ…こんな事になっていなかったかもというのはタラレバですが、考えてしまいますよね。

それにしても長年抱き続けたゆがんだ感情が、本人ではなく、その妻である奈美子さんに向かったのだとすれば、あまりにも身勝手で残忍な犯行と言わざるを得ません。

逮捕されるまでの26年間、安福久美子容疑者は何を思い、どのように暮らしていたのでしょうか。

悟さんの印象では、高校時代の安福容疑者は特に目立ったり、すごく美人ということはなく、「おとなしい子」だったと言います。

また、事件当時に公開された似顔絵もありましたが、当時の情報と安福容疑者が結びつくまでには長い年月を要しました。

安福容疑者は、事件現場からそう遠くない名古屋市港区で、逮捕されるまで普通の市民として生活していたとみられます。

近隣住民の証言によれば、目立ったトラブルもなく、静かに暮らしていたようです。

自らが出頭するまで、彼女は「おとなしい」仮面の下で、26年前に犯した残忍な殺人の秘密を抱え、どのような思いで日々を過ごしていたのでしょうか。

事件の時効（当時は殺人罪の公訴時効が25年）が目前に迫る中での法改正（2010年に時効撤廃）に、何を思ったのか。そして、なぜ今になって出頭を決意したのか。

彼女の26年間の「逃走」生活の詳細は、今後の捜査で徐々に明らかになっていくことでしょう。

26年の時を経て逮捕された安福久美子容疑者。事件解決を信じて現場の部屋を借り続けた夫・悟さんの執念が、科学捜査の進歩と、容疑者の出頭によって、ついに実を結びました。

今後は、安福久美子容疑者の口から、なぜ奈美子さんを狙ったのか、その明確な動機が語られるかどうかが最大の焦点となります。

「同級生」への一方的な感情が引き起こした「色恋沙汰」が事件の背景にあるとすれば、残された家族の無念は計り知れません。