オランダの地で、日本のストライカーが歴史を塗り替えました。
現地時間2025年12月6日、フェイエノールトの上田綺世選手がPECズヴォレ戦で驚異の「1試合4ゴール」を記録。これにより今季リーグ戦通算得点は18点に到達しました。
これは、かつてハーフナー・マイク氏が記録した「欧州主要リーグ日本人シーズン最多得点(16得点)」を一気に抜き去る快挙です。怪我からの復帰直後とは思えない爆発力を見せる彼。なぜ上田綺世はこれほどまでに点を取れるのか? その素顔と進化に迫ります。
遅咲きの天才? 上田綺世のプロフィールと意外な原点
まずは、今回の大記録を打ち立てた彼の基本データをおさらいしましょう。

| 名前(読み方) | 上田 綺世(うえだ あやせ) |
| 生年月日 | 1998年8月28日(27歳) |
| 出身地 | 茨城県水戸市 |
| 出身高校 | 鹿島学園高校 |
| 身長/体重 | 182cm / 76kg |
| 所属クラブ | フェイエノールト(オランダ1部) |
| 性格 | マイペースだが、極度の負けず嫌い |
父親の背中を追った「ハットトリック」の記憶
今でこそ日本代表のエースストライカーですが、実はエリート街道を突き進んできたわけではありません。中学時代は体格に恵まれず、ユースへの昇格を逃した経験もあります。
そんな彼がサッカーにのめり込んだきっかけは、社会人リーグでプレーしていた父親の姿でした。ある試合で父がハットトリックを決める瞬間を目の当たりにした幼き日の上田少年。
「自分も点を取ってみたい」――その純粋な衝動が、今のゴールハンターとしての原点になっています。
その後、法政大学での活躍を経て鹿島アントラーズへ入団。大学を途中退部してプロ入りするという決断からも、彼のサッカーに対する覚悟が伺えます。
「理詰めの野獣」そのプレースタイルの秘密

上田選手の最大の特徴は、身体能力の高さもさることながら、その「脳内」にあります。
感覚ではなく、論理で点を取る
彼は自身のプレーを「感覚的」ではなく「論理的」に説明できる稀有な選手です。以前のインタビューで、シュートを打つ瞬間の思考についてこう語っています。

シュートを打つ時、選択肢を消去法で消していきます。GKの位置、DFの動きを見て、瞬時に最適なコースを割り出すんです
豪快なミドルシュートを決めたかと思えば、相手DFの視界から消える「プルアウェイ」という動きでワンタッチゴールを奪う。これらは全て、彼が計算し尽くした結果なのです。
今回の1試合4得点も、まさにその真骨頂。右足、左足、そしてヘディングと、あらゆるパターンでゴールネットを揺らしました。もはや「理詰めの野獣」と呼ぶにふさわしい完成度です。
公私ともに絶好調!支えとなるパートナーの存在
ピッチ上ではクールな仕事人ですが、プライベートでは温かい家庭を持つ夫でもあります。

上田選手は2022年に、結婚相手であるモデルの由布菜月(ゆふ なつき)さんと入籍しました。SNSなどでは時折、仲睦まじい様子が垣間見え、ファンの間でも「美男美女夫婦」「理想のカップル」として有名です。
海外での生活は決して楽ではありません。言葉の壁や食事、そして怪我との戦い。今回の長期離脱から復帰し、これだけのパフォーマンスを発揮できている背景には、一番近くで支え続けたパートナーの存在が間違いなくあるでしょう。

噂レベルではなく、しっかりと愛を育み、公私ともに充実していることが、プレーの安定感にも繋がっているのかもしれません。
欧州トップクラブが熱視線!日本のエースはどこへ行く?

シーズン18得点という数字は、もはやオランダリーグの枠に収まる器ではないことを証明しています。現地メディアでは「上田のワンマンショー」「誰も止められない」と絶賛の嵐。
当然、ビッグクラブも黙ってはいません。現在、セリエA(イタリア)のASローマやアタランタといった強豪クラブが獲得に興味を示しているという報道も過熱しています。
かつての中田英寿や本田圭佑のように、欧州のトップオブトップで「背番号9」を背負う日本人が見られる日も近いかもしれません。

また、つい先日行われたワールドカップの組み合わせ抽選会では、なんと日本とオランダが対戦することに。これにはフェイエノールトのチームメイトや現地メディアも即座に反応。
「頼むから、代表戦のときはあんな4ゴールはしないでくれよ~」
と、悲鳴にも似たジョークを飛ばされたそうです。 そんな愛のある「懇願」も、彼がオランダの地で真の脅威として認められた何よりの証拠と言えるでしょう。
怪我を乗り越え、記録を塗り替え、進化を続ける上田綺世。2026年ワールドカップに向けて、この男から目が離せません!


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