【訃報】小倉アナが亡くなられました。生前活躍された番組を振り返ります。

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フジテレビ朝の情報番組「情報プレゼンター とくダネ!」などでキャスターを務めた小倉智昭さんが12月9日に亡くなられました。死因は膀胱がん。77歳でした。歯切れのいい司会ぶりで一時代を築かれた小倉アナが生前活躍された番組とエピソードを特集しました。

小倉アナの歴史を振りかえりながらご冥福をお祈りしたいと思います。

小倉アナウンサーの活躍した番組とエピソード

様々な番組で活躍された小倉アナですが、代表的な番組とエピソードを時系列でまとめてみました。

東京12チャンネル(現テレビ東京)アナウンサー時代

1970年4月、東京12チャンネルにアナウンサーとして入社。『競馬中継』実況アナウンサーとして活躍し、毎週土曜日午後のワイド番組『ザ・ロンゲストショー』の中で競馬中継を担当しました。この頃から競馬中継の実力を発揮し、ファンからは「競馬中継なら小倉」と言われるまでになりました。

しかし、入社後あまりにとんとん拍子に有名になって行ったことで周囲の反感を買い、社内ではあまりよく思われていなかったようです。いつの時代もあまりにも早く実力を発揮すると妬まれたりするんでしょうね。

また小倉アナの歯に衣着せぬ物言いはテレビ画面上だけではなく社内でも有名でした。
たびたび会社上層部と衝突することもあったようです。

フリーアナウンサー転身後の困窮時代

そんな中、小倉の実力をかねてから見込んでいた大橋巨泉が自分の事務所にスカウトしました。結果、小倉は29歳で東京12チャンネルを退社し、フリーアナウンサーとして大橋巨泉事務所(現:オーケープロダクション)に所属したのです。

フリーランス転身後は仕事が入らず鳴かず飛ばずの状態が続きました。当時を振り返って小倉は「税金、養育費、公共料金などの支払い滞納が続いた」「質屋と古本屋には本当にお世話になった」と語っており、非常に生活苦の状態が続いたようです。

給料の前借りはもちろんの事、電車賃が払えずアパートまで歩いて帰宅したり、電車賃を工面するため開店前の古本屋を叩き起こしては本を売り現金化するような日々が続いたようです。

その後、テレビ東京の『タミヤRCカーグランプリ』での軽快で個性的なナレーションで小中学生からの注目を集め、さらに『小川宏ショー』のリポーター、や『世界まるごとHOWマッチ』のナレーションが注目を集め転機となりました。甲高い声と早口であか抜けたナレーションで名前が知られ始めたのがこの頃です。

また、ラジオパーソナリティとしても頭角を現し、文化放送『とことん気になる11時』、『小倉智昭の時計の針はいま何時?』、『小倉智昭のニュースアタックル』、『小倉智昭の夕焼けアタックル』など、平日帯の生ワイド番組のパーソナリティを長期に渡って務めることになりました。

司会者としての頭角を表し始めた

その後、ラジオパーソナリティでのよどみのない話術ぶりを評価され、1989年より『キャッチ』『ジョーダンじゃない!?』『どうーなってるの?!』などのワイドショーに次々に総合司会で起用され、着実に足場を固めて行きました。

そして1999年4月から2021年3月まで『情報プレゼンター とくダネ!』の総合司会を務め、その地位を確実なものにしたのです。

実は小倉アナは大学生の頃、就職活動中に第一志望はフジテレビジョンでした。入社したら朝のワイドショーを担当したいと入社面接時に話していたが不合格に終わったため、『28年来の願いが叶った』と、『とくダネ』番組スタートの記者会見の場で語りました。

長く努めた『とくダネ!』では小倉アナの歯切れの良いトークゆえに炎上したこともありました。2012年9月27日に『とくダネ!』の放送の中で、潰瘍性大腸炎の悪化で2007年9月12日に辞任した安倍晋三の自民党総裁選出馬についてこんな事がありました。

田中雅子さん
田中雅子さん

前の辞め方が…。1年で、もうお腹痛くなっちゃって辞めちゃったということで…

小倉アナ
小倉アナ

(前回の病気による辞任は)ちょっと子供みたいだったと思うよ

田中雅子さん
田中雅子さん

そうなんで すよ、そうなんですよ

厚生労働省指定の難病である潰瘍性大腸炎を、単なる「腹痛」と軽視して、潰瘍性大腸炎に罹患する患者全体に対する誤解を生む差別的発言をしたことに対して、視聴者から、難病で苦しんでる人がいるのにその発言はおかしいのではないかといった批判や疑問が相次ぐことになりました。 結果10月1日の同番組の放送でお詫びをする形となりました。

残り少なかったザ・昭和のアナウンサー『小倉智昭』 ~安らかに~

小倉アナの軽快なトーク故に一部の視聴者からは「何様なのか?」「えらそうに」といった苦情がよくあったのも事実でした。
コンプライアンスの厳しい今の時代ではこのようなアナウンサーはもう出てこないと思うと少し寂しい気分になりますよね。

最近小倉アナ以外にも昭和・平成に各方面で大活躍した有名人の死去が相次いでいます。日本の「戦後」を支えてきた人々がひとり、またひとりと表舞台から消えていくのは大きな時代の転換点に差し掛かっているという事なんでしょうね。

RIP〜安らかに眠れ〜

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