2024年12月22日15時48分、中山競馬場でおこなわれた年末恒例のGIレース「有馬記念」でレガレイラが、シャフリヤールを写真判定の末「ハナ差」で勝ちました。
レガレイラは5番人気でしたがスタートも出遅れることなく、その後道中も順調に先頭集団を見ながら絶好のポジションにつけました。最終直線に入るとしっかりと伸び、最後は外からきたシャフリヤールに差されかけましたがなんとか踏ん張り、ハナ差で制したのです。
2020年クロノジェネシス以来、4年ぶりに牝馬がグランプリを制覇しました。さらに3歳牝馬による有馬記念制覇は1960年のスターロツチ以来64年ぶり、史上2頭目の快挙でした。
そんなレガレイラの血統と戦績を見ていきましょう。
サンデーサイレンスインブリード3X4 【奇跡の血統】
レガレイラは、2021年4月12日生まれの牝馬で、父はスワーヴリチャード、母はロカです。
5代前までの血統表は下図になります。
見てのとおりサンデーサイレンスの3X4インブリードとなっています。3X4のインブリード(クロス)は奇跡の血統(奇跡の血量)とも呼ばれ、数多くの名馬を輩出してきました。
現役時代のサンデーサイレンス
日本でサンデーサイレンスの名が広まったのは種牡馬になってからです。ディープインパクト、スティルインラブといった3冠馬をはじめ、スペシャルウィーク、サイレンススズカなど数々の名馬を輩出しました
奇跡の血統【4X3インブリード】の有名な馬といえば
- オルフェーブル:(ノーザンテースト3X4)
主な勝ち鞍:皐月賞、東京優駿、菊花賞(2011年)、宝塚記念(2012年)、有馬記念(2011年、2013年) - アーバンシック:(サンデーサイレンス3X4)
主な勝ち鞍:菊花賞(2024年) - エフフォーリア:(サンデーサイレンス3X4)
主な勝ち鞍:皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念(2021年) - トウショウボーイ:(ハイペリオン3X4)
主な勝ち鞍:皐月賞、有馬記念(1976年)、宝塚記念(1977年) - ブエナビスタ:(ノーザンダンサー3X4)
阪神JF(2008年)、桜花賞、優駿牝馬(2009年)、ヴィクトリアマイル、天皇賞(秋)(2010年)、ジャパンカップ(2011年) - エルコンドルパサー:(ノーザンダンサー3X4)
NHKマイルカップ、ジャパンカップ(1998年)、サンクルー大賞(1999年)
他にも多くの名馬を輩出しています。最近は特にサンデーサイレンスの3X4インブリードが活躍していますね。そのうちの一頭がこのレガレイラなんです。
レガレイラの戦績
2023年(2歳シーズン)
- 7月9日:新馬戦(函館競馬場、芝1800m)1着
- 10月21日:アイビーS(東京競馬場、芝1800m)3着
- 12月28日:G1ホープフルS(中山競馬場、芝2000m)1着(牝馬初)
2024年(3歳シーズン)
- 4月14日: G1皐月賞(中山競馬場、芝2000m)6着
- 5月26日: G1東京優駿(日本ダービー、東京競馬場、芝2400m)5着
- 9月15日: G2ローズS(中京競馬場、芝2000m)5着
- 11月10日:G1エリザベス女王杯(京都競馬場、芝2200m)5着
- 12月22日:G1有馬記念(中山競馬場、芝2500m)1着
総戦績
現在の戦績は上記より8戦3勝(内G12勝)となかなかの戦績です。しかもまだ3歳ということを考えると故障などなければあと1~2年は戦えるのではないでしょうか。
レガレイラの性格と今後への期待
レガレイラは、基本的には穏やかな性格なようです。が、怒らせると怖い一面も持っているとのことです。また木村調教師が「彼女自身の性格としては孤独に強い馬。よく言えば、マイペースで1頭でも平気でいられるところがある」と語っており、我慢強い性格を感じます。
2023年12月のホープフルステークスでは、牝馬として初めての勝利を挙げ、その後も牡馬相手のクラシック競走に果敢に挑戦しています。特に、皐月賞への出走は競馬ファンの間で大きな注目を集めました。ただ戦績はなかなか厳しい状況が続き、11月10日のエリザベス女王杯でも5着に終わってしまったため、私は早熟だったのかな~、あとは繁殖牝馬になるのかなと思っていました。
そんな中12月22日のG1有馬記念には牝馬1頭で望みましたが、並み居る牡馬を押しのけ、見事1着に入賞しました。安定したレース運びから見て2025年も活躍が期待される馬だと言えるでしょう。
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