「多くの事業者が政府の備蓄米をキャンセル」
最近、このようなニュースを見聞きし、
「米不足は解消されたのか?」
「事業者はもうお米を必要としていないのか?」
と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
しかし、この問題の裏側には、報道だけでは見えてこない複雑な事情と、現場の悲痛な声が隠されていました。
話題のワダイでは、この「備蓄米大量キャンセル問題」の真相を深掘りします。
なぜキャンセルは起きたのか?報道と現場の大きな食い違い

ニュースではなんと、約2万9000トンもの備蓄米がキャンセルされたと発表されました。あたかも事業者側の都合のように聞こえます。しかし、現実は全く異なりました。
多くの事業者は、深刻な米不足を解消するために備蓄米を切実に求めていました。問題の本質は、政府が設定した「8月末までに売り切る」という非現実的な販売期限と、それに間に合わない大幅な納品の遅れにありました。

多くのキャンセルが出ている

欲しくても、入荷しないから、売る時間がなかった
政府からの納品が大幅に遅れたことで、事業者は8月末までに在庫を売り切ることが物理的に不可能になりました。泣く泣くキャンセルせざるを得なかったというのが実情です。
ある報道では、この問題は「スピード感優先」の売り渡し方法に潜む課題だと指摘されており、購入申し込みの1割もキャンセルが生じるのは異例の事態だとされています。
政府の思惑と米不足の根源

では、なぜ政府はこのような状況を招いたのでしょうか?その背景には政府の二つの思惑がります。
😟新米価格への影響を避けたい
9月から出回る新米の価格が、備蓄米の流通によって下落することを避けたかった。
😟備蓄米の需要がないという印象操作
「需要がないからキャンセルされた」という形にすることで、米不足問題への批判をかわそうとしたのではないか、と指摘されています。
さらに、この問題の根底には、長年続いてきた「減反政策」があるとされています。米の生産量を意図的に抑えるこの政策が、現在の構造的な米不足を招いているのです。
政府は減反政策からの転換を表明しましたが、農家の方々も、急に「増産しろ」と言われても、土地や人手、機械の問題ですぐには対応できないのが現状です。
これは単なるキャンセル問題ではない

今回の備蓄米大量キャンセル問題は、単に「キャンセルが出た」という単純な話ではありません。
- 政府の納品遅延と一方的な販売期限が引き起こした人為的な問題である。
- 背景には、新米の価格維持という政府の思惑が見え隠れする。
- 根本的な原因として、長年の減反政策による構造的な米不足が存在する。
私たち消費者は、ニュースの表面的な情報に惑わされることなく、その裏側にある構造的な問題に目を向ける必要があります。
食の安全保障にも関わるこの問題、今後の動向を注意深く見守っていく必要があるでしょう。
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