2024年ももう年の瀬を迎えています。最近物騒な事件が多いですよね。いわゆる「闇バイト」関連の最近の侵入強盗事件が、2024年8月以降、関東地方を中心に発生しています。この犯罪はSNSを通じて指示役が実行犯を募り、高齢者宅や資産家の一軒家を狙ったものが多く含まれています。手口は窓ガラス破って侵入する事例が多く、金品の強奪だけでなく、住人への暴行や拘束も発生しているのが怖い点ですよね。
例えば、千葉県では高齢夫婦の自宅に押し入る事件があり、900万円相当の現金や貴金属が奪われました。 このような怖い犯罪から身を守る方法についてまとめてみました。
治安のいい国「日本」はすでに過去のもの?
「日本は治安が良い」と言われたのはもう過去の話です。外国人が増えたから治安が悪化したというよりは、日本人のマナーが低下した事や日本人が貧困化したことが原因だと言われています。

実は犯罪の認知件数(警察が把握している犯罪)は2002年から下降が続いていましたが、2022年に増加に転じたのです。2023年も増加し、2024年もおそらく増加になるのではないかと予測されています。これからは防犯対策をしっかりしていくことが必要な時代になってきたと言えます。
最近良く見られる家への侵入盗の手口
防犯対策を立てるためにはまずは犯罪の手口を知ることが重要です。どのようにして犯人は住居に侵入してくるのか、代表的な方法を列挙してみました。
1. 窓ガラスを割って侵入する
侵入盗の約7割が窓からの侵入で発生しており、特に窓ガラスを破壊して侵入する手口が多いです。窓の一部を割って鍵を開ける方法が一般的です。玄関をしっかり施錠していても窓ガラスを割って入られるとあっという間に侵入されてしまいます。
2. ピッキングやサムターン回し
玄関ドアの鍵を狙う手口で、特殊な工具を使い鍵を開ける「ピッキング」や、内側の鍵を回して解錠する「サムターン回し」があります。防犯性の高い鍵や補助錠の設置が有効です。一時期流行しましたが、最近は対策も進んでおり減少傾向にあります。
3. 無施錠を狙う
窓や玄関が施錠されていない住宅を狙う手口です。都会ではあまり考えられないことですが、近所が顔見知りばかりの地方ではまだ施錠が十分でない家庭も多く、そのような所を狙う犯罪は絶えません。
4. 宅配や訪問者を装う
宅配業者や営業スタッフを装い、住人がドアを開ける隙に侵入する手口です。完全にその家を狙って下準備も済んでいる可能性が高く、基本的に武装しており傷害事件に発展する可能性も高い手口です。不審な訪問者にはドアスコープやインターホン越しで対応することが推奨されています。
5. SNSやインターネットを利用した下調べ
住人のSNS投稿から旅行などで不在を確認し、犯行に及ぶ手口があります。SNSではリアルタイム投稿を控えるなどの注意が必要です。
有名な事件に2022年、プロボクサーの井上尚弥さんが世界バンタム級王座統一戦に家族総出で臨んでいるスキに、自宅に空き巣が入るといったこと卑劣な犯行がありました。
6. 深夜や留守中を狙った犯行
深夜や長時間留守にする時間帯を狙うケースもあります。電気をつけて在宅を装う、タイマー式ライトを利用するなどの対策が効果的です。
ただ、最近は不在かどうか関係なく侵入してくる例も増えているので怖いですよね。
窓からの侵入を防ぐ様々な方法
様々な手口を紹介してきましたが、やはり一番犯人が狙ってくるのは窓です。窓ガラスを割って入ればあっという間に侵入できてしまうので、まず第一に窓に防犯対策をしましょう。
どのような対策があるのかステップ1からステップ3まで紹介します。私のおすすめはステップ3です。理由は記事の中で説明していますので見てみてくださいね。
ステップ1 補助錠を取り付けて侵入までの時間を稼ぐ
補助錠とは本来の施錠とは別に追加する施錠のことです。窓ガラスのサッシに下の写真のように補助錠を取り付けることで犯人がガラスを割ってメインの鍵を開けたとしても窓を開けることができません。
補助錠を開けるまでは時間もかかることとなって犯人が侵入を諦める可能性が高くなるのです。ちなみに補助錠の取り付け位置はメインの鍵とは離れた位置に設置しましょう。同じ位置に取り付けると2個にする意味がなくなります。考えれば当たり前な話ですが、意外と忘れがちなのでご注意下さいね。

ステップ2 防犯フィルムを貼って窓ガラスを破られにくくする
防犯フィルムは簡単に対策できて強力な防犯効果のあるグッズです。防犯効果以外にも様々な効果があるのでお手軽にローコストで防犯対策するならこれが一番いいかもしれません。
おすすめポイント
- 窓ガラスを割って侵入しにくくなる。
防犯フィルムの基本機能です。フィルムを貼ることで窓ガラスを割ってもフィルムが破れないので窓から手を入れて鍵を開けることができません。時間がかかると当然犯人は諦める可能性が高くなります。ステップ1で紹介した補助錠と一緒に使うとかなりの防犯効果が期待できます。 - 災害時の破損も防ぎやすくなる。
災害時に家の中から脱出する時に一番多いトラブルが割れたガラスでケガをすることです。窓にフィルムを貼ると飛散防止効果もあるので災害時に安全に行動することができるようになります。 - 紫外線カット効果があるタイプもある。
フィルムに紫外線カット効果や遮熱効果のあるものもあります。これらを使用すると家の中に光を取り入れながらも防犯+紫外線カット+遮熱と3役こなしてくれます。ちなみに遮熱効果があると夏場にエアコン効率を高めてくれるので省エネ効果も期待できます。
ステップ3 ガラスを防犯ガラスに替えて更にセキュリティを高める
窓用の防犯フィルムでも効果はしっかり見込めますが、貼り付けをしっかりしないといざという時に剥がれてしまったりして効果が出ないことがあります。フィルムの貼り付けをDIYでするのに自信がない人はリフォーム業者にガラスの交換を依頼しましょう。
実は私も個人的に気になっていて、あるメーカーのショールームに見に行ってきました。そこでハンマーでガラスを割る体験をさせてもらってきました。防犯ガラスの凄さを体感して家のガラスを防犯ガラスに交換する予定です。
ここでは普通ガラス・金網入りガラス・防犯ガラスのそれぞれの特徴を紹介します。
種類 | メリット | デメリット |
普通ガラス | ・価格が安い ・透明度が高く、視認性が良い | ・割れやすく、破片が飛び散って危険 ・簡単に割れるため防犯性が低い ・熱や音を通しやすい |
金網入りガラス | ・火災時に割れても飛び散らなくて安全 ・普通ガラスよりは割れにくい | ・割れた時に音が小さく防犯性が低い ・金網の影響で視認性が悪い ・湿気やサビで金網が劣化しやすい |
防犯ガラス | ・特殊フィルムがガラスとガラスの間にあって、耐貫通性が強く防犯に優れている ・割れてもガラスが飛び散りにくく安全 ・耐熱性や遮音性に優れる | ・製造コストが高く価格が高い ・普通のガラスに比べて厚みがあるため視認性が劣る場合もある |
ショールームで普通のガラスと防犯ガラスを「割り比べ?」させてもらいました。普通のガラスは派手な音を立てて粉々に割れてしまいました。それに対して防犯ガラスはヒビが入るだけで割れることはなく、かなり力を入れて何度もハンマーで叩きましたが結局割れませんでした。
ガラスとガラスの間に特殊なフィルムが入っていてその効果で非常に防犯性能が高まっているみたいでした。更に上位モデルだとガラスとガラスの間にポリカーボネイトというかなり強力な樹脂を入れているものもあるようです。お店などで防犯のために使用することが多いとのことでした。
年末の帰省時に実家の防犯対策を確認しましょう
窓の防犯対策いかがでしたか?みなさんの家は窓はしっかり対策できていますか?マンションやアパートは窓自体が少なかったり、1階や2階でない限りはあまり気にされないかもしれません。
しかし皆さんの実家の防犯対策はできていますか?田舎の戸建て住宅だと泥棒は入りたい放題かもしれません。これから年末に実家に帰る際にはぜひ窓周りの防犯対策を確認して上げて下さい。
今、都市部で蔓延している侵入強盗は今後必ず地方に広がっていくと思われます。何か起きてからでは本当に遅いので今の内にしっかりと対策をしておきましょう。
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