長持ちさせる胡蝶蘭の育て方

胡蝶蘭 生活情報
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就任祝いや事務所移転祝いなど、会社では様々な機会に胡蝶蘭が贈られてきます。1ヶ月くらいで花が散って処分されることが多い胡蝶蘭ですが、ちょっと待ってください。もう少し楽しめるはずです。

一見、育てるのが難しそうに思えるかもしれませんが、いくつかのポイントを押さえれば、なんと毎年きれいな花を咲かせてくれます。

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届いたらまず、ここをチェック!

ラッピングを外す

胡蝶蘭が届いたら、まずラッピングを外しましょう。通気性が悪くなり、蒸れの原因となります。段ボール箱に入っている場合は、すぐに取り出してあげてください。

次に、株の状態を確認します。

見るところポイント
ハリとツヤがあるか。シワが寄っていたり、黄色く変色している葉はないか。
鉢の表面から見える根が、緑色や白っぽく、みずみずしいか。黒く変色したり、スカスカになっていないか。
傷やしおれがないか。もし、輸送中に花が傷ついてしまった場合は、その花だけを優しく摘み取とる。

※会社に届いた場合はすぐにラッピングを外すことができないのが困りものです。その場合は鉢の底に穴を開けて通水性と通気性の確保をしておいて下さい。これだけで長持ちします。

胡蝶蘭に最適な環境は?育て方は?

野生の胡蝶蘭

胡蝶蘭は、もともと熱帯のジャングルで、木の幹などに着生している植物です。そのため、直射日光が当たらず、風通しの良い、明るい場所を好みます。

環境ポイント
置き場所レースのカーテン越しの柔らかな日差しが当たる窓辺などが理想的です。エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。
温度人間が快適だと感じる18℃〜25℃くらいの温度が適しています。冬場は最低でも10℃以上を保つようにし、夜間は窓辺から少し離れた場所に移動させると良いでしょう。
湿度やや湿度の高い環境を好みます。乾燥が気になる場合は、霧吹きで葉の裏表に水をかける「葉水(はみず)」をしたり、加湿器を使ったりするのも効果的。ただし、花や蕾に水がかかるとシミの原因になることがあるので注意が必要です。

水やりの基本:「乾いたら、たっぷりと」

水やり

胡蝶蘭の栽培で最も大切なのが水やり🚿です。水のやりすぎは根腐れの原因となり、枯らしてしまう一番の原因になります。

🚿タイミング: 鉢の中の植え込み材(水苔やバークチップ)の表面が乾いているのを確認してから与えます。指で触ってみて、乾いていると感じたら水やりのサインです。季節や環境にもよりますが、目安としては7日〜10日に1回程度です。

🚿与え方: 株元に、コップ1杯程度の水(1株あたり)をゆっくりと与えます。鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与える必要はありません。受け皿にたまった水は、根腐れを防ぐために必ず捨ててください。

🚿時間帯: 水やりは、気温が上がる前の午前中に行うのがおすすめです。

※ちなみにバークチップと水苔では水持ちが違います。水苔のほうが水持ちがいいので水やりの間隔は長くなるのでご注意ください。

肥料はいつ、どのように与える?

肥料

もらったばかりの胡蝶蘭には、すでに肥料が効いていることが多いため、すぐには必要ありません。新しい葉や根が成長を始める、5月〜9月頃の生育期に与えます。

市販の洋ラン用の液体肥料を、規定の倍率よりもさらに薄めて、水やりの代わりに月に1〜2回程度与えましょう。冬場や開花中は、肥料を与える必要はありません。

花が終わった後のお手入れ🪴

お手入れ

胡蝶蘭は、一度花が終わっても、適切にお手入れをすれば、翌年も花を咲かせてくれます。

🪴花茎(かけい)を切る: 全ての花が咲き終わったら、花が咲いていた茎を根元から切り取ります。こうすることで、株が休まり、次の花芽を付けるためのエネルギーを蓄えることができます。

🪴二度咲きに挑戦(中級者向け): 株が元気な場合は、花茎の根元から2〜3節を残して切ると、そこから新しい花芽が出て、もう一度花を咲かせることがあります(二度咲き)。ただし、二度咲きは株に負担がかかるため、翌年の花が咲きにくくなることもあります。

    気をつけたい病気と害虫

    害虫

    風通しの悪い場所に置いていると、病気や害虫が発生しやすくなります。

    🦠根腐れ: 水のやりすぎが主な原因です。根が黒くブヨブヨになっていたら、腐った部分を取り除き、新しい植え込み材で植え替えます。

    🦠カイガラムシ: 白い綿のような虫が葉や茎に付着します。見つけたら、歯ブラシなどでこすり落とすか、専用の殺虫剤で駆除します。

    🪰コバエ: どこにでも発生するコバエですが、胡蝶蘭でも発生します。水の与え過ぎで発生することが多いので注意しましょう。

    普段から葉の裏などをよく観察し、早めに発見・対処することが大切です。

    どうしても処分する場合

    処分

    お世話が難しい、枯れてしまったなどの理由で処分する際は、自治体のルールに従って正しく分別しましょう。

    対象処分方法
    胡蝶蘭本体胡蝶蘭の株、花、葉、根などは可燃ゴミとして出せる場合がほとんどです。土や水苔をよく落としてからまとめましょう。
    植え込み材水苔やバークチップは可燃ゴミ、土は自治体によって回収不可の場合もあるため確認が必要です。
    支柱金属製やプラスチック製など素材を確認し、不燃ゴミや資源ゴミとして分別します。
    プラスチック鉢はプラスチックゴミ、陶器鉢は不燃ゴミや陶器ゴミとして扱われます。大きなものは粗大ゴミになることもあります。おしゃれな鉢ならば再利用もありです。

    回収業者の利用
    オフィスで大量の胡蝶蘭を処分する場合や、分別が難しい場合は、専門の回収業者に依頼するのも一つの方法です。胡蝶蘭の引き取りやリサイクルを行っているサービスもあります。

    まとめ

    お世話

    胡蝶蘭を長く楽しむためのポイントは、「適切な置き場所」「乾いてからの水やり」「花後の適切な処理」の3つです。少しの気配りで、胡蝶蘭は毎年その美しい姿で私たちを楽しませてくれます。大切な方から贈られた胡蝶蘭、ぜひご自宅で長く咲かせてみませんか。

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