長年多くのファンを熱狂させてきたモンスターストライクに、大きな波紋が広がっています。人気高難易度コンテンツ「天魔の孤城」の常設化、そして、それに伴う「バトル突破報酬」の廃止。
これは単なる仕様変更としてではなく、運営からファンへの「一方的な通告」として受け取られ、SNS上では激しい反発の声が渦巻いています。
今回はモンストYouTuberといわれるモンストとともに歩んできた人たちも軒並み反対意見の動画をアップしており、炎上状態です。

なぜこの変更は、これほどまでにファンの心を逆なでしたのでしょうか。そしてこの出来事は、最近のモンストが抱える根深い問題を浮き彫りにしているようにも見えます。
本記事では、この問題の経緯を深掘りし、長く人気を保ち続けてきたモンストが「オワコン」の瀬戸際に立たされているのではないかという危機感、そして愛するがゆえに望む今後の在り方について、考察していきたいと思います。
我々のモチベーションの源泉だった「天魔の孤城」

そもそも「天魔の孤城」は、多くのプレイヤーにとってどのような存在だったのでしょうか。
それは、月に一度訪れる、自身のプレイヤースキルを試す最高の舞台でした。毎月1日にリセットされ、限られた期間内に10のステージを突破していく緊張感。そして、その苦労に見合うだけの「バトル突破報酬」という明確なご褒美。

特に、通算のバトル突破数に応じて獲得できる「ヴィレディ」などのキャラクターは、多くのプレイヤーにとって長期的な目標であり、毎月欠かさず挑戦する大きな理由となっていました。
- 腕試しと成長の実感
- 努力に見合う報酬(オーブやコネクトスキルの書など)
- 長期的な目標(ヴィレディ運極など)
このサイクルは、単なる作業ではありませんでした。手持ちのキャラクターと自身の技術を総動員して難局を打開する喜び、そしてそれを乗り越えた先にある達成感と報酬。これこそが、私たちプレイヤーのモチベーションの源泉であり、モンストというゲームの核心的な楽しみの一つだったのです。
「常設化」という名の”改悪”―なぜファンはここまで怒っているのか
そんな「天魔の孤城」の常設化。一見すると、いつでも挑戦できるポジティブな変更に聞こえるかもしれません。しかし、その実態は、プレイヤーが最も価値を置いていた部分を根こそぎ奪い去るものでした。
魂を抜かれた報酬システム

最大の要因は、毎月の「バトル突破報酬」の廃止です。これにより、苦労してステージを突破する最大のインセンティブが失われました。
新たな報酬として「天魔の印」が提示されましたが、これまでの報酬の価値とは比べるべくもありません。これは、実質的な「報酬の大幅な下方修正」であり、プレイヤーの努力を踏みにじる行為だと感じられても仕方ありません。
「毎月頑張る」という目標の崩壊

報酬がなくなったことで、「毎月リセットされるから、また頑張ろう」というサイクルが完全に崩壊しました。一度クリアしてしまえば、あとは自己満足の世界。
多くのプレイヤーにとって、高難易度コンテンツに再挑戦する意味が薄れてしまったのです。これは、ゲームの寿命を自ら縮める行為に他なりません。
ガチャ限キャラの価値暴落

天魔の孤城は高難易度コンテンツです。そのクリアのためには適正キャラが必須となっていました。多くの適正キャラはいわゆる「ガチャ」で入手する必要があります。
天魔の孤城をクリアするためにガチャに課金して適正キャラをゲットした人も多くいました。それらの適正キャラが今回の措置で一気に「不要キャラ」になってしまうのです。
もちろんゲームの都合上どんどん新しいキャラが出てくることで徐々に古いキャラは不要になっていくのは仕方がないことです。しかし今回の場合は昨日まで重宝されてきたキャラがいきなりごみ同然になってしまったのです。
これが何を意味するかというと、ガチャ自体への不信が高まることになるのです。急にゴミになるキャラに課金したいとは思わないでしょう。
ファンを軽視する運営への不信感

何よりファンを失望させたのは、そのプロセスです。プレイヤーが大切にしてきた遊びのサイクルとモチベーションを、十分な説明もなく、一方的に変更・廃止する姿勢。
そこには、長年ゲームを支えてきたファンへの敬意が感じられません。この運営への不信感が、今回の炎上をより根深く、深刻なものにしています。
特にゼーレ事件以降運営に対する不信が高まっており、X-FLAGからミクシィになってからそれは顕著だと言われています。
「ゼーレ事件」とは、高難易度キャラクター「ゼーレ」のクエスト挑戦システムが原因で起こった炎上のことです。
- クエスト挑戦に、オーブを消費して手に入れる専用アイテムが必要。
- 超高難易度のクエストに負けると、挑戦料として払ったオーブが没収される。
この「負けたらオーブ没収」という仕組みが、実質的な「有料コンティニュー」と見なされ、「プレイヤーの腕前よりオーブ消費を強いる搾取的なシステムだ」として大炎上。運営への強い不信感につながる一件となりました。
これは氷山の一角?積み重なる最近のモンストへの不満

今回の騒動は、単体で発生したわけではないのかもしれません。多くのファンが感じていた近年のモンストへの不満や閉塞感が、この一件をきっかけに噴出したと見るべきでしょう。
😟 加速するインフレ
新しい強力なキャラクターを引かなければ、高難易度コンテンツのスタートラインにすら立てない環境への疲弊。
😟 コンテンツのマンネリ化
新イベントや新コンテンツに、かつてのようなワクワク感が感じられなくなってきている。
😟 ガチャへの過度な依存
ゲーム体験の核がキャラクターの性能、つまりガチャに寄り過ぎており、プレイヤースキルの価値が相対的に低下していることへの不満。
😟 ガチャキャラの短寿命化
苦労して入手したガチャキャラもすぐにオワコンキャラになってしまい、ライトユーザーにはついていけなくなってきた。
これらの積み重ねが、運営への不満という火薬庫に火をつけ、今回の「天魔の孤城」の仕様変更が、爆発の引き金となったのではないでしょうか。
モンストは「オワコン」になってしまうのか?岐路に立つ未来

このままでは、プレイヤー、特にゲームを深く愛し、やり込んできた層からのモチベーション低下とユーザー離れは避けられないでしょう。では、モンストは「オワコン」への道を突き進むしかないのでしょうか。それは、今後の運営の対応にかかっています。
✅ 最悪のシナリオ
ファンの声を無視し、このまま仕様変更を強行。代替案も示されなければ、プレイヤーの失望は決定的なものとなり、アクティブユーザーは確実に減少。長期的に見て、ゲーム全体の活気が失われていく。
✅ 期待されるシナリオ
運営が今回の反発を真摯に受け止め、プレイヤーとの対話の姿勢を見せる。なぜこの変更が必要だったのかを丁寧に説明し、プレイヤーが納得できるような代替報酬や、新たなモチベーションとなるコンテンツを早急に提示する。失われた信頼を取り戻すための具体的な行動を示す。
私たちが望むモンストの未来 ― ファンとして、どうすべきか
私たちは、モンストが終わってほしいわけでは決してありません。だからこそ、声を上げているのです。愛するゲームに、これからも輝き続けてほしい。そのために、運営とファンがそれぞれ何をすべきかを考えたいと思います。
運営に望むこと

✅ 対話する姿勢を
一方的な通告ではなく、変更の意図を丁寧に説明し、ファンと対話する場を設けてください。なぜファンが怒り、悲しんでいるのかに耳を傾け、歩み寄る姿勢を見せることが、信頼回復の第一歩です。
✅「楽しさ」の再設計を
目先の効率化やコストカットではなく、プレイヤーが「挑戦したい」「クリアして嬉しい」と心から思えるゲームデザインに立ち返ってください。そして、その努力には、きちんと見合った報酬で応えてください。
✅ ファンへの敬意を
10年以上という長い時間の中で、ファンがゲームに注いできた時間、お金、そして何より「熱量」を軽視しないでください。このコミュニティこそが、モンスト最大の財産であるはずです。
ファン(私たち)にできること

✅ 冷静かつ具体的に声を届ける
感情的な罵詈雑言ではなく、「なぜこの変更が悲しいのか」「どうしてほしかったのか」を、お問い合わせフォームなどを通じて冷静に、そして具体的に伝え続けることが重要です。
✅ 「好き」も伝え続ける
批判だけでなく、モンストの好きな部分、改善されればもっと楽しくなるというポジティブな意見も同時に伝えることで、私たちが「アンチ」ではなく、ゲームを愛する「ファン」であることを示し続けましょう。
今回の「天魔の孤城」を巡る騒動は、モンストが重大な岐路に立たされていることの証です。運営がファンの声に真摯に耳を傾け、ゲームの核心である「やりがい」と「楽しさ」を取り戻すための軌道修正を行えるかどうか。そこに、モンストの未来がかかっています。
一人のファンとして、この嵐が過ぎ去った先に、再びワクワクできるモンストの世界が待っていることを、心から願っています。
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