興収110億円突破! 映画『国宝』はなぜ国民的ヒットとなったのか?その秘密を徹底解剖

国宝 一般
スポンサーリンク

2025年の映画界を席巻し、ついに興行収入110億円という金字塔を打ち立てた映画『国宝』。

歌舞伎という濃密な世界を描きながら、なぜこれほどまでに多くの人々の心を掴み、社会現象とまで言えるヒットとなったのでしょうか。

話題のワダイでは、その人気の秘密をひも解きます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

人気の秘密①:常識を破る覚悟が生んだ「本物」の熱量

本物

本作の成功を語る上で欠かせないのが、その圧倒的なスケール感です。原作は芥川賞作家・吉田修一が3年もの歳月をかけて歌舞伎の裏方まで経験し書き上げた大河小説。

この魂を揺さぶる物語を映像化するため、制作陣は日本映画の常識を打ち破る選択をしました。

製作幹事を務めるのは、アニメ『鬼滅の刃』など数々のヒット作を手掛けるアニプレックスと、その子会社で実写作品のプロデュースを担うMYRIAGON STUDIO

通常の邦画を大きく超える製作費を投じ、主演の吉沢亮と横浜流星には1年半という異例の長期にわたる歌舞伎の稽古期間を設けました。

さらに、上映時間は175分。「長尺映画はヒットしない」というジンクスをものともせず、李相日監督は「原作の大河小説を描くには必要な尺」と判断。

この妥協なき「本物」へのこだわりが、観る者の心を鷲掴みにする、かつてない映像体験を生み出したのです。

人気の秘密②:役者たちの人生を懸けた演技と、乗り越えた逆境

吉沢亮

本作の最大の魅力は、なんといっても役者陣の鬼気迫る演技でしょう。

主演・吉沢亮(立花喜久雄 役)

任侠の一門に生まれながら、歌舞伎の世界で頂点を目指す主人公・喜久雄を演じた吉沢亮。彼は「役者人生の集大成」と語るほどの覚悟でこの役に挑みました。

1年半に及ぶ稽古で、立ち居振る舞いから舞踊に至るまで、稀代の女形の役をその身に刻み込みました。

インタビューでは、ライバル役の横浜流星に対し「絶対に負けない」という強い気持ちがモチベーションになったと語っており、その剥き出しの闘争心が、スクリーンに凄まじい緊迫感を与えています。

実は公開前、吉沢はプライベートでのトラブルが報じられ、一時は映画の公開自体が危ぶまれる事態となりました。しかし、彼はその逆境を、役者としての執念で跳ね返します。

全てをかけて役に没入したその姿は、波乱の人生を生きる主人公・喜久雄の生き様と奇しくも重なり、作品に一層の深みと説得力をもたらす結果となりました。

豪華絢爛な共演者たち

横浜流星

喜久雄の生涯のライバルとなる名門の御曹司・俊介を演じた横浜流星も、吉沢と共に過酷な稽古を乗り越え、気品と苦悩を見事に体現。

さらに、渡辺謙、寺島しのぶ、高畑充希といった日本を代表する俳優陣が脇を固め、重厚な人間ドラマを織りなしています。

人気の秘密③:口コミで世代を超えて広がった「観るべき映画」という熱狂

当初は歌舞伎ファンや映画ファンが中心だった客層は、公開後、SNSを中心に爆発的に広がりました。

「人生で一番泣いた」
「これは映画館でしか味わえない体験」
「歌舞伎は全く知らなかったけど、役者の生き様に魂が震えた」

といった絶賛の声が溢れ、10代、20代の若い世代にも「今、絶対に観ておくべき映画」として認知が拡大。その熱はリピーターを続出させ、公開から4週連続で興行収入が前週を上回るという異例の現象を巻き起こしました。

(※本作はPG12指定作品です)
本作がPG12指定であるのは、単に暴力的なシーンがあるからではありません。血筋と才能、歓喜と絶望、愛と裏切りが渦巻く、人間の「業」の深さを一切の妥協なく描き切っているからです。それゆえに、大人の鑑賞にこそ堪えうる、骨太な人間ドラマとして高い評価を得ています。

まだ間に合う!歴史的傑作をスクリーンで体感しよう!

110億円突破は、この映画の熱狂のまだ通過点に過ぎないかもしれません。多くの人々の心を動かし、日本映画の歴史にその名を刻んだ『国宝』。

上映終了が近づいている劇場も出始めています。この社会現象ともいえる傑作を、ぜひスクリーンで体感してください。役者たちの息遣い、舞台の熱気、そして魂のぶつかり合いが、きっとあなたの心を揺さぶるはずです。

さあ、劇場へ!

(※上映期間は劇場によって異なります。お近くの映画館の公式サイトをご確認ください。)

コメント