【解説】ジャパネットのおせち問題は他人事じゃない!通販の「二重価格」その罠と見抜き方

ジャパネットたかた 生活情報
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2025年のおせち料理の販売をめぐり、通販大手の「ジャパネットたかた」が消費者庁から景品表示法に基づく措置命令を受けました。

「通常価格から1万円引き!」

このような魅力的な宣伝文句の裏には、実は大きな問題が隠されていました。これは、単に一つの企業の不祥事ではなく、私たちが日常的に利用するインターネット通販に潜む「通販の闇」の一端を示すものです。

話題のワダイでは、今回の問題を誰にでも分かりやすく解説し、消費者が損をしないために知っておくべき「二重価格」表示の注意点について掘り下げていきます。

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何が「不当な表示」だったのか?ジャパネットの二重価格問題

今回の問題の核心は「二重価格表示」にあります。まずは、何が起きたのかを簡単に見ていきましょう。

問題となった価格表示

おせち

ジャパネットたかたは、2025年用のおせち料理を販売するにあたり、以下のような表示をしていました。

  • 通常価格: 29,980円
  • キャンペーン価格: 19,980円(10,000円引き)

「今なら1万円もお得!」と聞けば、多くの人が魅力を感じるでしょう。しかし、公正取引委員会(公取委)が問題視したのは、この「通常価格」でした。

「通常価格」が“幻”だった?

1万円引き

公取委の調査によると、ジャパネットたかたはキャンペーン期間が終了した後、このおせち料理「通常価格」である29,980円販売する計画も実績もありませんでした。

ジャパネット側は「期間中に完売した。在庫があれば販売するつもりだった」と反論していますが、公取委は「販売計画があったとは認められない」と判断しました。

つまり、「通常価格29,980円」は、実際にはほとんど販売実態のない見せかけの価格であり、これを基準に「1万円引き」と表示することは、消費者に「ものすごくお得だ」と誤解させる不当な表示(有利誤認表示)にあたる、というのが今回の結論です。

そもそも「措置命令」とは?

措置命令

ニュースでよく聞く「措置命令とは」何なのでしょうか。

これは、景品表示法などに違反した事業者に対して、行政(今回は消費者庁)がその違反行為を止めさせ、再発防止策などを命じる行政処分のことです。ペナルティとしては比較的重いものとされています。

今回ジャパネットたかたに命じられたのは、以下の3点です。

  1. 消費者への周知:違反があったことを一般消費者に広く知らせること。
  2. 再発防止策の策定:今後、同じ過ちを繰り返さないための具体的な対策を立てること。
  3. 同様の表示を行わないこと:将来にわたって、不当な二重価格表示をしないこと。

実は、ジャパネットたかたは2018年にも同様の二重価格表示で措置命令を受けており、今回が初めてではありません。

これは氷山の一角?「通販の闇」から身を守る方法

氷山の一角

今回のジャパネットたかたの件は、通販業界に存在する価格表示問題のほんの一例に過ぎません。「通販の闇」とも言える不当な価格表示は、残念ながら多くのサイトで見受けられます。

私たち消費者は、どうすればこのような「罠」から身を守れるのでしょうか。

「お得」に飛びつく前に確認したい3つのポイント

💲「通常価格」の根拠を疑う
「メーカー希望小売価格」「当店通常価格」といった表示があっても、それが本当にその価格で販売されていた実績があるのかを疑う視点を持ちましょう。特に、常にセール価格で販売されているように見える商品は注意が必要です。

💲「期間限定」を冷静に見る
「セールは今週末まで!」といった表示が頻繁に繰り返されている場合、そのセール価格が実質的な通常価格である可能性があります。焦って購入せず、少し時間を置いて同じ商品ページを確認してみるのも一つの手です。

💲商品の価値を自分で判断する
最も大切なのは、割引率に惑わされず、「その商品が本当にその価格に見合う価値があるか」を自分自身で判断することです。他のサイトの価格や、購入者のレビューも参考にしましょう。

    まとめ:賢い消費者になるために

    賢い消費者

    便利なインターネット通販は、今や私たちの生活に欠かせません。しかし、その手軽さの裏には、事業者が売上を伸ばすための様々なテクニックが隠されています。

    今回のジャパネットたかたおせち料理をめぐる一件は、表示されている価格情報を鵜呑みにする危険性を私たちに教えてくれました。

    「お得」という言葉に踊らされず、その価格が本当に妥当なものなのかを一度立ち止まって考える。その冷静な視点を持つことが、通販で失敗しないための最も重要なスキルと言えるでしょう。

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