YouTubeやTikTokなどで人気のカテゴリーに「動物の赤ちゃん」カテゴリーがあります。人間の赤ちゃんだけでなく、子犬や子猫、様々な動物の赤ちゃんの動画を見て思わず「かわいい〜」と癒された方も多いのではないでしょうか?
私たちは動物の赤ちゃんを見てカワイイと感じますがなぜでしょうか?よく考えてみると不思議な事ですよね。人間の赤ちゃんを見てカワイイと感じるのはわかりますが、ゾウの赤ちゃんやウマの赤ちゃんを見てもカワイイと感じますよね。
今回はそんな素朴な疑問を調べたところ5つの理由が見つかりましたので紹介したいと思います。
動物の赤ちゃんがカワイイわけ 5選
1 私たちは、科学的にカワイイと感じる
実は私たちが感じているカワイイには科学的な共通点があるのです。それはノーベル賞も受賞したコンラート・ローレンツが提唱した「赤ちゃんスキーマ」です。
コンラート・ローレンツは動物の赤ちゃんが持つ可愛らしい特徴(大きな目、小さな鼻、丸い顔など)が私たちの「保護本能」を刺激するという理論を発表しました。これらの特徴を見ると、人間の脳は自動的に「カワイイ」と感じ、世話をしたいという感情が湧き上がるのです。この仕組みは、動物に対しても働くため、動物の赤ちゃんを見ると自然に心がときめくのです。
赤ちゃんスキーマは漫画やイラストでカワイイを表現するために頻繁に利用されています。例えばハローキティのデザインには「体に比して頭が大きい」「顔面より脳頭蓋が大きい」「目が大きくて丸い」「頭全体に対して目鼻口が低い所に位置している」「短い四肢」といった典型的な赤ちゃんスキーマが詰め込まれており、誰もがカワイイと感じるのです。
私たちが動物の赤ちゃんを見てカワイイと言っていたのはその外見の特徴によるものが大きかったという事ですね。
2 心理学的にカワイイと感じる仕組みがある
1の理由とも関連が深い理由ですがカワイイと感じるのは脳内物質の働きが影響しています。
実は動物の赤ちゃんを見ると、脳内で「オキシトシン」というホルモンが分泌されることが分かっています。このホルモンは、ストレスを軽減し、幸福感を高める効果があります。赤ちゃん動物の無邪気な姿を見るだけで、私たちは自然とリラックスし、心が癒されるのです。動物の赤ちゃんは私たちにとって精神安定剤のようなものなんですね。
3 動物の進化の過程で獲得してきた特性
3つ目の理由としては種を守るための進化で獲得してきたという理由です。
動物の赤ちゃんがカワイイと感じられるのは、生存のために重要な「進化的戦略」でもあります。親だけでなく、周囲の個体が赤ちゃんに対して世話を焼きたくなることで、彼らの生存率が高まります。この仕組みが多くの動物種に存在していることも、赤ちゃんがかわいく感じられる理由の一つです。
確かに生まれて間もない赤ちゃんには自分で生存をしていくための能力なんてまだ備わっていません。誰かに守られながら徐々に自立していくものですよね。
反対に生まれてすぐに自立ができる生き物はカワイイ必要がないのでかわいくないですよね。例えば蝶の赤ちゃん(毛虫)やハエの赤ちゃん(ウジ虫)なんて気持ち悪いくらいです(笑)
4 文化を超越した人類共通の魅力
動物の赤ちゃんは、国や文化に関係なく人々を魅了します。YouTubeやTikTokでバズる動物の赤ちゃん動画は、世界中でシェアされ、人々の共感を呼び起こします。例えば、アジアのパンダの赤ちゃんやアフリカのゾウの赤ちゃんが西洋でも人気なのは、彼らのカワイイが言葉の壁を超える普遍的な力を持っているからです。動画を見ているだけで心が和みますもんね。
5 誰もが通ってきた道だから懐かしく、羨ましい
忘れがちですが、実は私たちも最初は赤ちゃんでした。動物の赤ちゃんを見ると、私たち自身が子供だった頃の無邪気さや純粋さを思い出し、知らず知らずに自分を重ね合わせているのでしょうね。小さな体で大人たちに頼りながら生きる姿は、親近感や感情移入を引き起こします。その結果、動物の赤ちゃんに特別な愛情を抱くようになるのでしょう。
まとめ
動物の赤ちゃんが私たちを魅了する理由は、「赤ちゃんスキーマ」に基づく本能的な反応から、文化を超えた普遍的な魅力まで、多岐にわたります。彼らの存在は、進化というものの戦略性を示すと同時に、私たちの心を癒し、元気を与えてくれるものです。
次回、動物の赤ちゃんを見る機会があれば、その愛らしさに隠された科学や心理の背景にも目を向けてみてはいかがでしょうか?
コメント