しめ縄は元来、神の占有する清浄な区域を示すための縄張りで、これを新年の玄関などに飾り、周囲の汚れを清め、災いが入らぬようにと祈願します。かけ方は地方によっても違いますが、多くは太い方を向かって右にかける「入船飾り」が主流です。
飾りの持つの意味
● 橙(だいだい)
おめでたい正月を歓迎する意味で飾ります。「代々」に引っかけて孫子の代までの繁栄を願います。
● しめ縄
境・領域を示します。周囲の汚れを清め、災いの侵入を断つ印としての役割をします。
● 裏白
裏がない、神に仕える身は潔白だと言う意味と、白髪になるまで長生きを願う意味があります。
● ごへい
神の霊が宿る依所(よりどころ)と考え、昔は白でしたが最近は見栄えから紅白が多く用いられるようになりました。水を表し、不浄を清めるという意味を表します。
● 藁(わら)
収穫の喜びと新しい年の豊作祈願の為に神に捧げます。
● 扇(おおぎ)
末広がりの扇は家の繁栄を意味します。
● 水引
吉事は再び起こるようにとの意味を込め、輪結び、あわじ結びで結びます。
● 海老
音読みで「カイロウ」と読みます。古くから「偕老同穴の契り」という言葉があります。これは、夫婦が仲良く長生きをし、ともに老いるまで連れ添うという意味です。この「偕老」と「海老」をかけたものです。
● ゆずり葉
新芽が出てからでないと、古い葉が落ちないことから、家系が絶えないことを意味します。
● 鯛
「めでタイ」と言う意味で使われます。
● 串柿
両端に2個、真ん中に6個の10刺。「いつもニコニコ仲むつまじく、夫婦ともに白髪の生えるまで」の語呂合わせに家族仲良く笑顔で暮らせるように、との願いを込めます
飾る場所
● 門・玄関
ここからは神の訪れる聖域であり不浄の外界とを区別するしめ飾を玄関に飾ります。災いが入らないようにとの意です。
● 神棚
神霊をお迎えし、年神様にとどまっていただくためにしめ飾は欠かせません。
● 台所(荒神)
ガス台や電子レンジ、さらにお風呂など火を使う場所で、火災からの安全を祈願して飾ります
● 自動車・自転車
新しく迎える年も無事であるようにと、交通安全を祈るしめ飾。きれいに洗車して飾りましょう。ただ、最近は見かけることも少なくなりました。
まとめ
最近はしめ縄をつける家庭も減ってきています。しかし日本の伝統行事を一度振り返ってみて、日本人としてしめ縄を飾ってみませんか?ちなみに近くのホームセンターで12月に入ったら販売始めていますよ。
車につけるのは流石に恥ずかしいですが、家の玄関と台所くらいには飾ってみましょう。
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