お寿司やお刺身、お蕎麦など、日本の食卓に欠かせない「わさび」。スーパーに行くと様々な種類のチューブわさびが並んでいて、どれを選べば良いか迷ってしまうことはありませんか?
「おろし生わさび」「本わさび」など、表記の違いで、味や香りはどう変わるのでしょうか。
今回は、代表的なチューブわさびの違いと、本物のすりおろしわさびとの決定的な違いを分かりやすく解説します。
チューブわさび3種を徹底比較!
みなさんがスーパーでよく見るS&Bのわさびの3種類のチューブわさびを例に、表記による成分、味、価格、おすすめ料理の違いを見ていきましょう。
S&B おろし生わさび

- 価格: 100円前後
- 特徴: 主に「西洋わさび」が使われており、本わさびもブレンドされています。最も手頃な価格帯です。
- 味・食感: ツーンと鼻に抜ける強い辛味が特徴。甘みはほとんどなく、ペーストは硬めです。
- おすすめ料理: 辛味をしっかり効かせたい料理や、淡白な白身魚のお刺身など、素材の味を邪魔したくない時におすすめです。
S&B 本わさび

- 価格: 150円前後
- 特徴: 国産の「本わさび」を100%使用しています。
- 味・食感: 爽やかな香りが際立ち、上品な甘みが感じられます。辛味はマイルド。ペーストは非常に柔らかく、とろりとしています。
- おすすめ料理: わさびそのものの豊かな風味を楽しみたい時に。お肉料理のアクセントにもぴったりです。
S&B 名匠本わさび

- 価格: 260円前後
- 特徴: 長野県産の本わさびに加え、刻んだわさびの茎が入っているのが大きな特徴です。
- 味・食感: 甘みが強く、香りは「本わさび」に比べるとやや控えめ。刻みわさびのシャキシャキとした食感が楽しめます。
- おすすめ料理: 食感のアクセントを加えたい時に。アボカドと和えたり、海鮮丼のトッピングにしたりと、様々な料理で活躍します。
「チューブわさび」と「本物のわさび」決定的な違いとは?

では、チューブわさびと、本物のわさびをすりおろしたものとでは、何が決定的に違うのでしょうか。それは「原料」と、それによって生まれる「風味」にあります。
原料が違う(本わさび vs 西洋わさび)

多くのチューブわさびの主原料は「西洋わさび(ホースラディッシュ)」です。これは、ツーンとくる強い辛味が特徴の白いわさびで、着色料で緑色にしているものがほとんどです。
一方、本わさびは、きれいな水が流れる沢などで栽培される「和わさび」の根茎をすりおろしたものです。
【豆知識】表示の見方
チューブの裏面表示にある「本わさび使用」と「本わさび入り」は、本わさびの割合を示しています。
- 本わさび使用:原料のわさびのうち、本わさびが50%以上
- 本わさび入り:原料のわさびのうち、本わさびが50%未満
香りと甘みが違う

本物のわさびは、すりおろしたては驚くほどクリーミーで、上品な甘みと爽やかな香りが立ち上ります。辛味も、ただツーンと刺激的なだけでなく、後から追いかけてくるような奥深い辛さが特徴です。
チューブわさびは、加工の過程や保存料の影響で、本物ならではの繊細な香りが飛びやすく、辛味が前面に出る傾向があります。また、チューブの甘みは、本わさび本来のものではなく、水飴などが加えられていることが多いです。
まとめ

いかがでしたか?
- 手軽に辛味を加えたいなら「おろし生わさび」
- わさびの風味を楽しみたいなら「本わさび」
- 食感も楽しみたいなら「刻みわさび入り」
このように、それぞれの特徴を知って料理によって使い分けることで、いつもの食事がもっと豊かになります。
そして、もし機会があれば、ぜひ一度、本物のわさびを自分ですりおろして味わってみてください。その豊かな香りと味わいの違いに、きっと驚くはずです。
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