一昔前までクルド人問題といえば遠い中東での問題でした。しかし今日本で、クルド人問題といえば国内のクルド人との関係性の問題となっています。
そんなクルド人問題について「人道重視」の記事と「日本重視」の2つの視点から記事を書きました。
今後の日本にとって必ず重要な問題となってきます。できれば両方の記事を読んであなたも問題意識を持っていただければと思います。

最近、ニュースやSNSで「クルド人」という言葉を耳にする機会が増えたかもしれませんね。「なんだか難しそう…」と感じる方もいるかもしれませんが、実は私たちのすぐ隣で起きている「ご近所さん」との関係の話でもあります。
この記事では、日本でクルドの人たちと「一緒に暮らす」ってどういうことなのか、どんな課題があるのか、そしてどうしたらもっと良い関係を築けるのか、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
日本で暮らすクルドの人たちって、どんな毎日?

日本にいるクルドの人たちの多くが、故郷のトルコなどでの複雑な事情から日本にやって来て、穏やかな生活を求めています。特に埼玉県川口市周辺には、まとまって暮らしているコミュニティがあるそうです。
ただ、彼らの日本での生活は、なかなか厳しいものがあるようです。一番大きな問題が「ビザ」、つまり日本に滞在するための許可です。多くの方が「難民」として認めてほしいと申請しているのですが、日本の審査はとっても厳しくて、なかなかOKが出ません。
「難民」とは、自分の国にいると迫害を受ける恐れがあるため、他の国に保護を求める人たちのことです。日本も国際的な条約に基づいて難民を受け入れることになっています。
でも、日本で難民と認められるのは、実はとっても少ないんです。そこで、難民申請中の人や、申請が認められなかったけれど、すぐに国に返すのも人道的に問題がある…という人たちが、「仮放免」という立場で日本に滞在することがあります。
この「仮放免」というのが、実はなかなか大変。原則として働くことが許されず、健康保険にも入れません。だから、病気になっても病院に行きにくかったり、生活費を稼ぐのも難しかったりするんです。ヤフーニュースの記事でも、そうした厳しい現実が伝えられています。
あるクルド人の男性が
「働きたいのに働けない。どうやって生きていけば…」
と話していました。子どもたちの学校のことや、病気になったときの医療費のことも、大きな心配事のようです。
なんだか、自分がもし言葉の通じない外国で、同じような立場になったら…と想像すると、胸がキュッとなりますよね。
最近では、日本の入管のルールも少し変わって、クルドの人たちにとってはさらに厳しい状況になっているという声も聞かれます。
「一緒に暮らす」って、甘いだけじゃない? – 光と影

もちろん、日本でクルドの人たちと地域の人たちが仲良くやっているケースもあります。NPOの人たちが日本語を教えたり、お互いの文化を紹介し合うイベントを開いたり。子どもたちが学校で友達になって、そこから家族ぐるみの付き合いが始まるなんて、素敵な話もきっとあるはずです。
でも、言葉や文化、生活習慣の違いから、ちょっとした「困ったな…」が生まれることも。例えば、ゴミ出しのルール。
日本は細かいけど、外国ではもっと大らかだったりしますよね。悪気はなくても、地域のルールを知らなくて、ご近所さんとギクシャクしちゃう…なんてことは、どこの国でも「外国人あるある」かもしれません。
昔、海外旅行に行ったとき、レストランで水が有料でビックリしたことがあります(笑)。日本では当たり前でも、一歩外に出れば全然違うことって、たくさんありますよね。
クルドの人たちにも、私たちには馴染みのない習慣や考え方があるかもしれません。例えば、親戚や同郷の人たちとの繋がりがとっても強くて、大勢で集まるのが好き、とか。それは素敵な文化だけど、日本の静かな住宅街では、もしかしたら「ちょっと賑やかすぎるかな?」と思われることもあるかもしれません。
大事なのは、お互いの「当たり前」が違うことを知って、「どうしてだろう?」って興味を持つことなのかもしれませんね。
心配なのは、一部のトラブルが「クルド人全体が問題だ!」みたいに、大げさに言われちゃうことです。ネットの噂話って、どこまで本当か分からないのに、あっという間に広まっちゃうこともあります。そういうのが、お互いの心の壁を厚くしちゃうのは、悲しいですよね。
パリの炎は何を教えてくれる? – 遠い国の話じゃないかも

さて、ここで少し視点を変えて、2023年の終わりにフランスのパリで起きた出来事を思い出してみましょう。クルド文化センターが襲撃されて、クルドの人たちが亡くなるという悲しい事件があり、それに抗議する大きなデモや、一部では暴動も起きました。
「フランスの話でしょ? 日本とは関係ないじゃん」って思うかもしれません。でも、実はそうとも言い切れないんです。
パリの事件の背景には、クルドの人たちが世界中で置かれている複雑な状況があります。彼らは「国を持たない最大の民族」とも言われ、トルコやイラク、シリア、イランといった国々で、時には厳しい差別や抑圧を受けながら暮らしてきました。
フランスに住むクルドの人たちも、そうした故郷の辛い記憶を抱えながら、移民や難民として生活している人が多いです。事件は、そうした日頃の不満や、「自分たちの声が届かない」という絶望感が、一つのきっかけで爆発したとも言われています。
「もう我慢できない!」という彼らの叫びが、あのパリの炎だったのかもしれません。

もし、日本で暮らすクルドの人たちが、ずっと「自分たちは社会から無視されている」「困っていても誰も助けてくれない」と感じ続けていたら…?
もちろん、すぐにパリのようなことが起きるとは思いませんが、不満や不安が積もり積もっていくのは、誰にとっても良いことではありませんよね。
「見て見ぬふり」が、かえって問題を大きくしちゃうことって、私たちの身の回りでも時々ありませんか?
じゃあ、どうしたらいい? – みんなで考える「共存」への道

ここまで読んで、「うーん、なんだか難しい問題だね…」と思った方もいるかもしれません。でも、諦めちゃうのはまだ早い! 日本政府や自治体、そして私たち一人ひとりができることを、少し考えてみませんか?
国や自治体にお願いしたいことリスト(ちょっぴり真面目モード)

✔️フェアな難民審査を!: 本当に助けが必要な人が、ちゃんと保護されるような仕組みづくり。
✔️「仮放免」の人たちにも光を!: 働けなかったり、病院に行けなかったりする状況を、なんとか改善できないかな? 人間らしく暮らせるように、サポートをお願いしたいです。
✔️「一緒に日本で暮らそうよ!」プログラムの充実: 日本語教室をもっと増やしたり、日本のルールを優しく教えたり、仕事を見つけるお手伝いをしたり。子どもたちの教育も大切ですよね。
✔️ご近所トラブル、相談に乗って!: 自治体が、クルドの人たちと地域の人たちの間に入って、お互いの話を聞いてくれる窓口があったら心強いかも。
✔️ヘイトスピーチはダメ、ゼッタイ!: 差別的な言葉や行動には、毅然とした態度で「NO!」と言える社会に。
私たちにもできること、きっとある!

✨まずは「知る」ことから。: 今回の記事みたいに、クルドの人たちのこと、彼らが置かれている状況について、少しアンテナを張ってみませんか? ネットの怪しい情報じゃなくて、信頼できる情報源から。
✨「もし自分だったら…」と想像してみる。: 言葉も文化も違う場所で、たった一人で暮らすことを想像してみてください。少しだけ、彼らの気持ちに近づけるかもしれません。
✨地域のイベントに参加してみる?: もし近所で国際交流イベントがあったら、勇気を出して顔を出してみるのもいいかも。美味しいクルド料理に出会えるチャンスも…?(食いしん坊ですみません!)
✨困っている人がいたら、ちょっと声をかけてみる。: もちろん無理は禁物ですが、もし何か手助けできそうなことがあれば、勇気を出して。「大丈夫ですか?」の一言が、誰かの心を温めるかもしれません。
私が昔、海外で道に迷って途方に暮れていたら、現地の人がニコニコしながら近づいてきて、ジェスチャーだけで一生懸命道を教えてくれたことがあります。言葉はほとんど通じなかったけど、その人の笑顔と親切が、すっごく嬉しかったんですよね。
きっと、クルドの人たちだって、日本の生活で分からないことや不安なことがいっぱいのはず。そんなとき、ちょっとしたユーモアや笑顔で接することができたら、お互いの緊張も和らぐかもしれません。「あ、この国の人、優しいな」って思ってもらえたら、嬉しいですよね。
言葉や肌の色は違っても、同じ空の下で

日本でクルドの人たちと一緒に暮らしていくということは、もしかしたら、今まで私たちが経験したことのないような「文化のデコボコ道」を歩くことなのかもしれません。時にはつまずいたり、道に迷ったりすることもあるでしょう。
でも、大切なのは、お互いを「違うからダメ」と決めつけるんじゃなくて、「違うから面白いね」「どうしたら分かり合えるかな?」って、前向きに考えることじゃないでしょうか。
言葉や文化、肌の色が違っても、同じ時代、同じ空の下で生きる仲間として、どうすればみんなが少しでも気持ちよく、安心して暮らせる社会を作れるのか。
その答えを見つける旅は、まだ始まったばかりです。そして、その旅の主役は、政治家や専門家だけじゃなくて、この記事を読んでくださっている「あなた」自身なのかもしれませんよ。
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